全世界株式のFTSEとMSCIの違いとは?パフォーマンス比較と選び方を解説

株式

全世界株式への投資を検討する際、「FTSE」と「MSCI」という2大指数を目にすることが多くなります。どちらも世界中の株式市場をカバーする代表的なベンチマークですが、構成国や投資比率の違いから、リターンやパフォーマンスにも微妙な差が出ることがあります。本記事では、FTSEとMSCIの違いやリターン比較、投資信託の選び方について詳しく解説します。

FTSEとMSCIの基本的な違い

まず、両者はどちらも「全世界株式指数」として知られていますが、構成国の取り扱いや方針に違いがあります。

  • FTSE Global All Cap Index:先進国、新興国、フロンティア市場を含む約9,000銘柄に分散。日本・米国・中国の比率がやや高め。
  • MSCI ACWI(All Country World Index):先進国と新興国の約3,000銘柄が対象。中小型株が含まれない点が特徴。

FTSEはより多くの銘柄を含むため、より広範囲に分散されています。一方、MSCIはやや選別された構成で、ボラティリティが低めの傾向もあります。

リターン・パフォーマンスの実際の差

過去10年間程度の比較では、FTSEとMSCIのリターンは非常に近い結果になっていることが多いです。たとえば、2023年までの過去5年間では、年間リターンの差は平均で0.1〜0.3%程度にとどまっています。

ただし、2020年〜2022年などの局面では、新興国市場の比率が高いFTSEの方が若干低パフォーマンスだった年もあるため、相場状況に応じた差が生まれる可能性はあります。

どちらを選ぶべきか?投資スタイルに応じた判断

投資信託やETFを選ぶ際に迷った場合は、自分の投資方針やスタイルに合わせて以下のように考えるとよいでしょう。

  • より広範囲に分散投資したい → FTSE
  • 安定性を重視したい → MSCI
  • 手数料・信託報酬で選ぶ → 商品ごとに要比較

実際に人気のある投資信託としては、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)はMSCI ACWIベースで運用され、楽天・全世界株式インデックス・ファンドはFTSE Global All Capに連動しています。

投資信託・ETFの具体的な比較

商品名 連動指数 信託報酬(概算) 特徴
eMAXIS Slim 全世界株式 MSCI ACWI 0.1133% つみたてNISA対象、純資産額が大きい
楽天・全世界株式 FTSE Global All Cap 0.162% 中小型株まで広くカバー
VT(Vanguard Total World Stock ETF) FTSE Global All Cap 0.07% ETFで最も王道の全世界株

結論:どちらを選んでも大差はないが、目的次第で選択を

FTSEとMSCI、どちらも長期的な資産形成に向いた優れた指数であり、パフォーマンス差はごくわずかです。ただし、構成銘柄や比率、採用方法に違いがあるため、どちらが「優れている」かではなく、自分の投資目的に合っているかを基準に選ぶのが正解です。

まずは信託報酬や商品ラインナップを比較して、自分にとって続けやすい投資先を選ぶところから始めてみましょう。

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