株式投資において「株価が下がることで利益を得たい」と考える投資家は少なくありません。しかし、現物取引でこの戦略が実現可能かという点には注意が必要です。本記事では、国内株の現物取引でマイナス方向に賭けることができるのかについて、初心者にもわかりやすく解説します。
現物取引の基本とは?
現物取引とは、自分が保有する資金で実際に株式を購入し、その株を保有または売却して利益や損失を確定させる取引です。シンプルに言えば「安く買って高く売る」ことで利益を得る仕組みです。
したがって、株価が下がった場合、保有株の評価損が発生し、売却すれば損失となります。「マイナスに賭ける」ことは、現物取引では直接的にはできません。
株価下落で利益を狙うなら「信用取引」が必要
株価が下がることで利益を得たい場合には、「信用取引」の仕組みを利用した「空売り」が必要です。空売りは、証券会社から株を借りて売却し、株価が下がったところで買い戻すことで差額を利益にする手法です。
例えば、ある株を1000円で空売りし、株価が800円に下がったところで買い戻せば、1株あたり200円の利益が発生します。ただし、信用取引にはリスクやルールも多く、初心者には慎重な判断が求められます。
信用取引を始めるための条件
信用取引を行うには、証券会社で信用口座を開設する必要があります。開設には以下のような条件があります。
- 一定の取引経験
- 安定した収入や資産
- リスクに関する理解の確認(テスト形式の場合あり)
また、信用取引には委託保証金が必要で、購入または空売りする株式の一定割合(通常30%以上)を担保として預ける必要があります。
初心者がやってはいけない「現物取引の誤解」
「買ってマイナスになったら売れば利益になる」という考えは、実際には誤りです。現物取引では、株価が購入価格より下がれば損失になります。買った時点での価格より高く売らないと利益は出ません。
このような誤解は、損失リスクを見誤り、予想外の損を出す原因にもなります。現物取引では、トレンドや業績、ニュースをしっかり分析し、「上がると見込める銘柄」を選ぶ視点が必要です。
代替的な戦略:ETFや先物など
空売り以外にも、株価指数が下がることで利益を狙える「インバース型ETF」や、「日経平均先物売り」などの金融商品もあります。ただし、これらもリスクや仕組みの理解が不可欠です。
例えば、「NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信(1571)」は、日経平均が下がると基準価格が上がる構造になっており、空売りに似た効果を得られます。
まとめ:現物取引は「買って上がる」が基本、下落狙いには信用取引が必要
国内株の現物取引では、株価が下がることで利益を得ることはできません。「マイナスに賭ける」ためには、信用取引やインバースETFといった別の金融手段を活用する必要があります。
自分の投資スタイルとリスク許容度を見極めたうえで、適切な戦略を選びましょう。特に初心者の方は、まずは現物取引に慣れ、正確な知識を得ることが成功への第一歩となります。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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