資産運用において「NISAでオルカン(全世界株式インデックス)」と「国債購入」は、リスクとリターンの特性がまったく異なる選択肢です。親世代が国債を勧める背景には安全性を重視する価値観があり、若い世代は資産形成の伸びしろを求めてオルカンを選ぶ傾向があります。本記事では、それぞれの特徴を比較しながら、自分に合った最適な投資先を見つけるための考え方を解説します。
オルカン投資の特徴:分散性と長期リターン
オルカン(全世界株式インデックスファンド)は、MSCI ACWIなどの指数に連動し、先進国から新興国まで幅広い地域の企業に分散投資できます。一つの国に依存しない「地球規模」の分散投資が可能な点が最大の魅力です。
過去の実績からも、年平均4〜7%程度のリターンが見込める長期投資向け商品で、インフレ耐性にも強いです。若い世代には、長期積立とNISA非課税枠を活用することで、より資産の増加が期待できます。
国債の特徴:安定性と確実な元本保証
一方で国債(特に個人向け変動10年型や固定5年型)は、元本保証があり、安全資産として位置づけられています。特に利率が上昇している局面では魅力が増しますが、それでも年0.3〜0.5%程度の利率にとどまることが多く、インフレによって実質価値が目減りする可能性があります。
高齢者や退職間近の方など、資産を守るフェーズの人には適した商品であり、親世代が勧めるのも納得できる選択肢です。
世代別の価値観とリスク許容度の違い
若い世代は、長期的に運用できる時間があるためリスク資産である株式への投資が合理的です。たとえば、30歳が月3万円をオルカンに20年間積み立てた場合、想定利回り6%なら約1400万円を超える結果になります(元本は720万円)。
対して60歳以上の方が同じ額を投資しても、運用期間の短さからリターンの恩恵を十分に得るのは難しく、元本確保を優先する考え方になります。このように、投資の選択肢は「年齢」と「目的」によって変わることが重要です。
NISAの非課税メリットを最大限に活かす
新NISAでは、年間最大360万円(つみたて+成長投資枠)の非課税枠があります。これを活用して高リターンを狙うなら、オルカンやS&P500などの株式型インデックスが有力です。
逆に、NISA枠を国債購入に使うメリットは限定的です。なぜなら国債の利子はもともとそれほど大きくないため、非課税の恩恵が薄いからです。
中間的な選択肢:バランス型投信や債券ETFもあり
「オルカンは怖いけど、国債だけでは物足りない」という人には、バランス型ファンド(株式+債券+REITなどに分散投資)や、米国債に連動する債券ETF(例:AGG、BND)なども選択肢になります。
これらはリスクを抑えつつ、国債よりは高い利回りを期待できる中間的な投資先として有効です。
まとめ:投資は「リターン」だけでなく「目的」で選ぶ
親世代が国債を勧めるのは「安全第一」の発想に基づいたもの。一方で若い世代がNISAでオルカンを買い続けるのは、時間を味方にして将来の資産を最大化したいという合理的判断です。
どちらが「正しい」ではなく、どちらが「自分の目的に合っているか」を基準に考えることが大切です。両者の特性を理解したうえで、最適な資産形成を進めていきましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント