経済学の基礎用語である「正常財」と「劣等財」は、所得の変化と需要の関係性をもとに分類されますが、「どっちがどっちだったっけ?」と混乱しがちなポイントでもあります。この記事では、所得の増減によって需要がどう変化するかを軸に、正常財と劣等財の違いを具体例とともにわかりやすく解説します。
正常財とは?所得が増えたときに需要が増える財
正常財(Normal Goods)とは、所得が増加すると需要も増加する財のことです。生活が豊かになると「もっと買いたくなる」ような商品やサービスが該当します。
例。
- 高品質なブランド衣料
- レストランでの外食
- 旅行やレジャーサービス
つまり、「所得↑ ⇒ 需要↑」という関係にあるものが正常財です。逆に、所得が減少するとこれらの需要も落ちていく傾向があります。
劣等財とは?所得が増えると買わなくなる財
劣等財(Inferior Goods)とは、所得が増えると需要が減少する財です。「所得が少ないときはよく買うが、余裕が出ると買わなくなる」商品がこれに該当します。
例。
- 即席ラーメン
- 格安スーパーのプライベートブランド商品
- 中古品や廉価な交通手段(バスなど)
このように、「所得↑ ⇒ 需要↓」、「所得↓ ⇒ 需要↑」という関係にある財が劣等財とされます。
質問の整理:所得が減少した場合の正常財と劣等財の違い
質問のように「所得が減少したときに、需要が増える財・減る財はどちらか」という疑問を逆から捉えることで理解が深まります。
- 所得が減少して需要が減る ⇒ 正常財
- 所得が減少して需要が増える ⇒ 劣等財
したがって、所得が減少するときに需要が増えるのは劣等財、所得が減少するときに需要が減るのは正常財という整理が正解です。
なぜ劣等財は所得が下がると需要が増えるのか
劣等財という名前にネガティブな印象を持つ人もいますが、これはあくまで経済学上の分類です。消費者が経済的に苦しくなると、よりコストパフォーマンスの高い商品を選ぶ傾向が強まり、「節約志向によって需要が伸びる」という現象が起こるためです。
たとえば、景気悪化時にはコンビニ弁当やインスタント食品の売上が伸びるのも、典型的な劣等財の特徴です。
まとめ:所得の変化に対する需要の動きを理解しよう
正常財と劣等財の違いは、「所得が変化したとき、需要がどう変わるか」という視点で判断します。
- 所得が増えて需要が増える → 正常財
- 所得が減って需要が増える → 劣等財
言い換えれば、「所得の動きと需要の動きが同じ方向なら正常財、逆方向なら劣等財」と覚えておくと整理しやすいでしょう。
この基本を理解しておけば、経済ニュースや消費行動の分析に役立つ知識として活かすことができます。

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