ユニットリンク型保険を続けるべきか、解約して積立NISAに移すべきか——この悩みは多くの家庭で共有されるテーマです。子どもの教育資金や老後資金といった目的が明確であるからこそ、慎重な判断が求められます。この記事ではユニットリンクと積立NISAの違いや判断のポイントについてわかりやすく解説します。
ユニットリンク型保険とは?特徴と仕組み
ユニットリンクとは、生命保険と投資信託が組み合わさった保険商品で、保険料の一部が投資信託に充てられ、運用成果によって解約返戻金が変動します。死亡保障がつく一方、信託報酬や保険会社の手数料が高めに設定されていることが多い点がデメリットです。
たとえば、保険料の1〜2%が年間手数料として引かれている場合、仮に3〜4%の運用益が出ても、実質のリターンはかなり圧縮されてしまいます。
積立NISAの魅力と活用法
積立NISAは少額から始められる非課税制度で、年間40万円までの投資に対して最長20年間、運用益が非課税となります。低コストのインデックスファンドなどを選べば、手数料も0.1〜0.3%程度に抑えることが可能です。
特に教育資金や将来のライフイベントに備えた長期積立には、積立NISAの透明性と税制優遇が有効です。いつでも解約できる点も、柔軟性に優れています。
運用成果を待つべきか、見切りをつけるべきか
現在のケースでは、保険料累計92万円に対して解約返戻金が85万円となっており、マイナス7万円の状態です。昨年10月に安定成長型から「世界株式プラス」へ切り替えたことで、今後の上昇余地が期待されている一方、ユニットリンク自体の高コスト構造は変わりません。
例えば、世界株式インデックスの過去の平均年率リターンは5〜7%前後ですが、ユニットリンクを通すことでその恩恵をフルに受けられない可能性があります。仮に今後3年運用して元本を回復しても、それまでに得られる投資収益や税制優遇を失うリスクも考慮すべきです。
乗り換えの選択肢と実践例
保険を解約し、返戻金の85万円を全額積立NISAに移すと仮定しましょう。年間40万円の上限があるため、今年40万円、翌年40万円、残り5万円は一般口座で運用できます。S&P500や全世界株式インデックスファンドに投資すれば、長期的に年平均5%前後のリターンも期待できます。
一方、現ユニットリンクを継続することで得られる保証や過去の損失回復も考慮するなら、「掛金停止+資産据え置き」も検討肢のひとつです。
保険解約の注意点とタイミング
解約前には以下の点を確認しましょう。
- 保障内容がすべて消滅するか
- 課税対象となる解約益が出るか
- 保険会社への解約手続きが即時ではない点
また、子どもの教育費に備えるという目的であれば、学資保険やジュニアNISA(※制度終了のため新規受付は終了)といった選択肢も検討してみる価値があります。
まとめ:保険か投資かの判断は目的とコストが鍵
ユニットリンクを継続するか、積立NISAに切り替えるかは、「手数料の差」「税制メリット」「目的の明確さ」によって大きく左右されます。高コストなユニットリンクを続けるよりも、積立NISAを活用して透明性のある投資へ資産を移す方が、中長期的には有利なケースが多いでしょう。
最終的な判断には、ファイナンシャルプランナーなどの専門家への相談もおすすめです。将来の資金計画に合った選択を、冷静に進めましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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