「インデックスファンドを一括で購入して放置しているだけで、本当に複利効果が得られるのか?」という疑問を持つ投資初心者は少なくありません。実は、複利効果はインデックスファンドの種類や仕組みによって自然に働いている場合があります。本記事では、インデックス投資における複利の正体とその関係性について、具体例を交えてわかりやすく解説します。
そもそも複利とは?単利との違い
複利とは「得られた利益を再投資することで、利益にも利益が乗る」という仕組みです。反対に単利は「元本のみに利益がつく」構造です。
たとえば、年利5%で100万円を運用した場合、単利では10年後に150万円になりますが、複利では約162.9万円になります。時間が長くなるほど、この差はさらに大きくなります。
インデックスファンドにおける複利の働き方
インデックスファンドで複利が効くかどうかは「分配金(配当金)」の扱いがポイントです。再投資型(分配金を自動的に再投資する)のインデックスファンドを選んでいれば、何もしなくても複利効果は自然に発生しています。
一方で「分配型(配当金が口座に入金される)」の場合、それを再度投資に回さなければ複利効果は得られません。
配当がないファンド=複利が効かない?は誤解
よくある誤解のひとつが、「配当がない=複利がない」という考え方です。実際には、配当を出さない=利益をファンド内で再投資しているというケースも多くあります。
たとえば、S&P500に連動する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などは、配当を出さずファンド内で運用しており、実質的に複利が効いています。これは「ファンド内再投資型」と呼ばれる構造です。
一括投資 vs 積立投資:複利に違いはある?
一括投資でも積立投資でも、再投資されていれば複利は効いています。ただし、積立投資は複利の効果が“なだらか”に効くのに対し、一括投資は“加速的”に効く可能性があります。
たとえば、100万円を一括で投資すれば、最初から大きな元本が運用に回るため、複利効果が早く効き始めます。一方、積立は時間をかけて元本が増えていくため、長期での安定性とリスク分散に優れています。
実例:再投資型インデックスファンドの成長イメージ
仮に、年利5%で100万円を20年間放置した場合、再投資が効いているファンドなら複利効果で約265万円になります。これが単利だと200万円です。
この差は「毎年得られる利益を再び運用に回すことで、元本がどんどん膨らむ」という複利の力によるものです。
まとめ:インデックス投資でも複利は自然に働く
・複利効果は「再投資」されることが条件。
・インデックスファンドでも、再投資型(分配金を再投資)やファンド内再投資型であれば、何もしなくても複利は働いている。
・配当がない=複利がない、というのは誤解。
・一括投資でも積立投資でも、複利の効果は活用できる。
インデックスファンドを選ぶ際には「分配金の扱い」に注目し、再投資型やファンド内再投資型を選べば、シンプルに“買って放置”するだけで複利の恩恵を受けられます。

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