徳川家康の言葉「勝つ事ばかりを知って、負けを知らない事は危険である」は、戦国時代の生死をかけた判断の中から生まれた名言として知られています。一見、戦と現代の投資・FXとは無関係に思えるかもしれませんが、実はこの言葉はFXトレードにも深く通じる哲学を含んでいます。この記事では、歴史の教訓を投資の世界に照らし合わせながら、「負けの重要性」について解説していきます。
勝ち続けることがなぜ危険なのか?
トレードにおいて勝ちが続くと、人は次第にリスク感覚を失いがちになります。いわゆる「イケイケドンドン」の状態に陥り、根拠のない自信やロットの過大投入といった危険な行動を取りやすくなるのです。
これはFXに限らず、ギャンブル依存やバブル崩壊の引き金となる心理でもあり、「勝ちしか知らない人間」は、いざ負けたときに適切な対処ができないというリスクを抱えています。
FXにおける「負けを知ること」の価値
優れたトレーダーは、勝率の高さではなく「損切りのうまさ」で語られることがあります。つまり、負けるべき時に正しく負けて資金を守れる人こそが、長期的に利益を残していけるのです。
実際、FXの世界では「勝率50%でも資産が増える」という現象は珍しくありません。それは、損小利大(ロスカットを浅く、利益を伸ばす)というリスク管理ができているからです。
負けから学ぶトレードスキルの向上
損切りに至った原因を分析し、自分のルールやエントリー基準を改善していくことが、スキル向上の最大の鍵となります。例えば「経済指標発表直前にエントリーして損失になった」のであれば、「重要指標前はポジションを取らない」というルールが生まれます。
このように、負けの経験は“教訓の宝庫”であり、それを積み重ねることでトレーダーとしての成熟度が増していくのです。
過去の成功体験が足かせになることも
かつて勝てた手法を過信し、相場の変化に対応できなくなってしまうケースもよくあります。特に、短期間で大きな利益を得た初心者が「これでずっと勝てる」と思い込み、相場環境の変化に気づかずに大きな損失を出すことがあります。
これを防ぐためには、過去の勝ちを一旦リセットし、常に「次の負けをどう減らすか」「市場は常に変化している」と謙虚に向き合う姿勢が求められます。
実例:連勝後の大損失で退場したトレーダー
ある個人トレーダーは、FXを始めて最初の1か月で15万円を30万円に増やしました。しかし勝ちしか経験していなかったため、次第にロットを大きくし、わずか数日で全額を溶かしてしまいました。
その後、その経験から「一発退場しないことが何より大事」と気づき、ロット管理を徹底。結果的に2年後には安定的に利益を出せるトレーダーへと成長しました。
まとめ:負けを知ることは、勝ち続けるための前提条件
徳川家康の言葉は、勝ちに酔うことの危うさと、敗北の中から学ぶ知恵の重要性を教えてくれます。FXもまた、勝ちだけでは成長できない世界です。むしろ、負けをどう受け止め、どう改善するかが、トレーダーとしての真価を問われるポイントです。
「負けを知らぬは危険」——それは、現代のトレードの世界でもまったく色あせない教訓なのです。

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