利上げと国債利回りの関係をわかりやすく解説｜金利上昇で10年国債はどう動く？

経済、景気

2025.06.01

ニュースなどでよく聞く「利上げ」という言葉。これは金融政策の重要な一手で、経済全体や投資に大きな影響を与えます。特に注目されるのが、長期金利や国債利回りへの影響です。この記事では、利上げとは何か、そして10年国債などにどう影響を与えるのかを丁寧に解説します。

利上げとは何か？基本のキから確認

利上げとは、中央銀行（日本では日本銀行）が政策金利を引き上げることを指します。これは主に景気過熱やインフレを抑えるために行われます。金利が上がることで企業や個人がお金を借りにくくなり、消費や投資を抑える効果があります。

たとえば、住宅ローンの金利や企業の借入金利も上昇し、資金繰りが厳しくなるため、全体的に「お金の動き」が落ち着いてくるというわけです。

国債、特に10年国債の利回り（長期金利）は、利上げの影響を強く受けます。利上げが実施されると、将来的な金利上昇が予想され、既存の国債の価格は下がります。なぜなら、新たに発行される国債の方が高い利回りを持つからです。

価格が下がると、逆に利回りは上がります。つまり、利上げ＝国債利回りの上昇要因という関係が成り立ちます。

10年国債は、住宅ローン金利や企業向けの融資金利など、多くの金融商品の基準になっているため、投資家や経済アナリストにとって重要な指標となります。

たとえば、米国で利上げが発表された翌日には、日本の10年国債利回りが0.05%上昇するなど、海外の金融政策の影響も大きく受けます。これにより、円安・円高といった為替市場にも連鎖的な動きが起こるのです。

利上げが見込まれる場合、固定金利の債券を保有していると価格が下がり損失が出る可能性があるため、変動金利型や短期債への乗り換えを検討する人もいます。

また、株式市場にも影響があります。利上げは企業の資金調達コストを上げるため、特に成長株やハイテク銘柄の株価に下押し圧力がかかりやすくなります。

来週の10年国債の動向を正確に予測するのは非常に難しいですが、注目すべきポイントは以下の通りです。

たとえば、もし米国が金利を据え置くという観測が強ければ、日本の国債利回りも安定する可能性があります。一方、物価が上昇傾向にあれば、再び利上げが意識され、利回りも上昇する可能性が出てきます。

利上げは経済や市場に広範な影響を及ぼします。10年国債利回りはその最たる例で、金融政策や市場のセンチメントを敏感に反映します。投資初心者でも、「利上げ＝国債価格は下がり、利回りは上がる」という基本的な関係を理解することで、より確かな判断ができるようになります。

来週の動向を注視しつつ、中長期的な視点も持ちながら、情報収集とリスク管理を徹底しましょう。

こんにちは！利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。