楽天プラスシリーズをNISAで購入後、口座移管するとどうなる?金融機関変更時の注意点を解説

資産運用、投資信託、NISA

NISA(少額投資非課税制度)では、自分に合った金融機関を選んで口座を開設できますが、運用を続ける中で「他社に変更したい」と思うこともあるでしょう。特に楽天証券の「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」など、楽天プラスシリーズを購入済みの場合、金融機関の変更がどのような影響を与えるのかは気になるところです。この記事では、NISA口座の移管とその影響について具体的に解説します。

NISA口座の金融機関変更は「翌年以降」から可能

NISA口座は1年単位で1金融機関に限り開設可能であり、年の途中で他社へ変更することはできません。金融機関を変更したい場合は、翌年から新たな金融機関でNISAを始めることになります。

そのため、たとえば2024年に楽天証券でNISA口座を開設していた場合、2024年中に他社へ変更することはできず、2025年からSBI証券など別の金融機関で新たにNISA口座を開設する必要があります。

購入済みの楽天プラスシリーズはどうなる?

すでに楽天証券で購入していた楽天プラスシリーズの投資信託は、NISA口座の変更後も楽天証券にそのまま残ります。つまり、商品自体を新しい証券会社に「移す」ことはできません。

投資信託は基本的に「保有証券会社でのみ管理される仕組み」になっており、金融機関間の移管(ロールオーバー)に対応していないケースが大半です。そのため、楽天証券で購入したNISA商品の非課税運用は、楽天証券でそのまま継続される形になります。

継続管理口座(旧NISA)の扱いにも注意

2024年以前の旧NISA制度で保有していた商品は、新NISAの開始後、「継続管理勘定」として従来の金融機関で管理されます。これも楽天証券で保有していれば楽天証券に残ります。

この仕組みは、新NISA口座に切り替えたとしても、旧制度の保有資産を物理的に他社に移管できないという点に注意が必要です。複数の証券口座に資産が分かれる可能性があるため、資産管理を複雑に感じる人もいるかもしれません

例:楽天証券からSBI証券へNISA口座を切り替えるケース

2023年に楽天証券でNISA口座を開設し、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」を非課税で保有していたAさんが、2025年からSBI証券でNISA口座を開設したいと考えた場合、以下のような処理になります。

  • 2023年・2024年に楽天証券で購入したNISA投信は、楽天証券にそのまま残る
  • 2025年以降の新NISA枠はSBI証券で新規運用が可能
  • 楽天証券とSBI証券の両方で資産管理が必要になる

このように、口座変更後は2社間で分散管理される形になるため、運用状況を定期的に見直す習慣も重要になります。

投資信託を一元管理したいならどうする?

「保有商品を新しい証券会社に移したい」という場合、NISAの非課税枠を維持したまま移すことは基本的にできません。移したい場合は、一度商品を売却して現金化し、移管先の証券会社で再投資する必要があります。

ただし、売却時点での価格によっては利益に課税がかかる可能性があるほか、市場のタイミングによって損失が出るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。

まとめ:NISA口座の変更と投資信託の関係を理解しよう

NISA口座を他の金融機関に変更しても、すでに購入した投資信託(例:楽天プラスシリーズ)は元の証券会社にそのまま残るため、商品自体を移動することはできません

今後の運用方針や資産の管理効率を考える際には、複数証券会社での口座運用が自身にとって負担にならないかどうかをよく検討することが大切です。証券会社のサービス内容や投資商品のラインナップを比較しながら、最適な運用環境を整えていきましょう。

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