ショートポジションで円高を狙うのは本当に有利?FX初心者が知っておくべき為替取引の仕組み

外国為替、FX

FX(外国為替証拠金取引)では「円高になればショートで儲かる」とよく言われますが、実際には単純な話ではありません。この記事では、ショートポジションの基本から、円高時に本当に利益が出せるのかについて、実例を交えてわかりやすく解説します。

ショートポジションとは?FX取引の基本をおさらい

ショートポジションとは、特定の通貨を「売る」ことによって、価格が下がったときに買い戻して利益を得る戦略です。たとえば「米ドル/円」でショートを持てば、ドルが下がって円が高くなる(円高)ことで利益になります。

逆に、ドルが上がって円が下がる(円安)と損失が出ます。初心者が陥りやすいのは、為替の方向性を「なんとなく」で判断してしまう点です。

円高になると本当に儲かる?期待と現実のギャップ

理論上は円高でショートが有利になりますが、現実はそう簡単ではありません。為替相場は金利差や地政学リスク、経済指標など多くの要素で動きます。予想に反して円安が進めば、大きな損失になることもあります。

たとえば、2022年から2023年にかけて米国が利上げを繰り返したことで、円は大きく売られました。この時、円高を予想してショートしていた投資家は想定外の損失を抱えることになりました。

スワップポイントの影響:長期保有の落とし穴

ショートポジションを長期で保有する際には「スワップポイント」に注意が必要です。高金利通貨を売って低金利通貨を買う場合、毎日スワップポイントを支払う必要があることが多く、これがじわじわと損失につながります。

たとえば「米ドル/円」でドルを売るショートを持ち続けた場合、米国の金利が高いほどスワップポイントの支払いが大きくなります。数ヶ月単位で保有すれば、数万円以上のコストになることもあります。

実例で見る:ショートポジションで利益が出たケース

2020年3月のコロナショック時には、一時的に円が急騰しドルが売られました。この局面でショートポジションを取っていた一部のトレーダーは大きな利益を上げました。しかし、これは特殊な状況であり、誰でも再現できるわけではありません。

また、その後の急反発によって、ショートを継続していた投資家は大きな損失を被ることにもなりました。相場の流れを読む力と、適切な利確と損切りの判断が重要になります。

リスク管理がすべて:初心者にありがちな失敗

ショートポジションでの取引は、タイミングが合えば大きな利益を生む可能性がありますが、逆方向に動けば損失も膨らみます。特にレバレッジを高く設定している場合は、一晩で証拠金が飛ぶこともあります。

初心者には、ストップロス(損切りライン)を設定すること、過信せずに少額から始めることが大切です。相場は常に変化するため、柔軟な対応力が求められます。

まとめ:ショートで儲かるかどうかは「円高」だけでは決まらない

「円高になればショートで儲かる」というのは理論上正しいですが、実際の相場は複雑です。為替は世界経済や中央銀行の政策、予期せぬニュースなどで動きます。ショートを活用するには、為替の基礎知識、リスク管理、そして冷静な判断力が必要です。

FXで安定して利益を出すには、一つのポジションに依存せず、全体のバランスを意識した戦略が重要です。

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