FXの世界では「28通貨ペアを監視せよ」と言われることもありますが、実際にすべてを活用する必要があるのか疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。とくに、ボリンジャーバンドの2σブレイクを利用したバンドウォーク狙いのトレードにおいては、通貨ペアごとの特性を理解することが大切です。
■ そもそも「メジャー28通貨ペア」とは?
主要7通貨(USD, EUR, GBP, JPY, AUD, NZD, CHF)を組み合わせた28の通貨ペアを指します。例えばUSDJPYやEURUSDのようなドルストレートから、EURGBPやAUDNZDといったクロス通貨も含まれます。
この28通貨すべてにアラートを設定し続けることは、手法やスタイルによっては「監視過多」になる可能性もあります。
■ ボリンジャーバンド手法に合う通貨ペアの傾向
ボリンジャーバンドのバンドウォーク狙いでは、ある程度トレンドが発生しやすい通貨ペアが適しています。ドルストレート(例:EURUSD、GBPUSD、USDJPYなど)は流動性が高く、突発的なニュースにも反応しやすいため、バンドブレイク後の継続的な値動きを狙うには相性が良いです。
一方でAUDNZDやEURGBPなどは比較的値動きが小さく、レンジを形成しやすい性質があります。そのため、バンドウォークを狙うなら注意が必要です。
■ AUDNZD・EURGBPなどのクロス通貨はレンジになりやすい?
これらの通貨ペアは「国の経済が似通っている」「金融政策の方向性が似ている」などの理由で、価格が一方向に大きく動くよりはレンジ内で収まりやすい傾向があります。
とはいえ、要人発言や金利の乖離が意識される局面では、大きなトレンドを形成することもありえます。実際に2020年~2022年にかけてのAUDNZDは、金利差拡大で長期トレンドを形成しました。
■ 流動性の低い通貨ペアは避けるべき?
CHFNZDやNZDCADといったペアは、スプレッドが広く、ボラティリティも読みづらいため、特に初心者には不向きです。アラート設定も多すぎると無駄なノイズが増えるだけで、判断を鈍らせる原因になります。
流通量が少ないということは、突発的なスリッページや価格飛びも起こりやすいため、短期手法との相性も悪い傾向にあります。
■ スイングトレーダーは広い監視が必要?
中長期のポジションを取るスイングトレーダーであれば、通貨ペアは絞り込まずに監視する価値があります。トレードチャンスは月に数回でも構わないため、複数の通貨を俯瞰的に見て仕掛ける姿勢が求められます。
ただし、アラート設定までして毎日すべてのチャートを見る必要はなく、トレンドが出そうな場面にだけ集中すれば十分です。
■ 実用的な通貨ペアの絞り方
- ボラティリティの高いドルストレート(USDJPY, GBPUSDなど)
- 中長期トレンドが出やすい組み合わせ(GBPAUD, EURJPYなど)
- 地政学や経済指標での変化に注目できるペア(USDCHF, EURUSDなど)
これらに絞ることで、アラートの精度も高まり、戦略的なトレードに集中できます。
まとめ:やみくもに通貨を監視するより、手法に合った絞り込みを
28通貨ペアすべてに注目する必要はありません。ボリンジャーバンドによるブレイク戦略に適したペアを選定し、特性に応じた戦術を構築することで、時間も労力も効率的に使えるようになります。自身の手法に合う通貨だけを集中監視することが、勝率向上への近道です。

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