SBI証券などの証券口座において「源泉徴収あり」か「なし」を選ぶことは、配当金や譲渡益にかかる税務処理に直接影響します。特に、源泉徴収なしのまま配当金を受け取った場合、あとから源泉徴収ありに変更しても遡っての適用はできるのか――そんな疑問を持つ方も多いでしょう。本記事では、配当金受取後に源泉徴収ありに変更した場合の対処方法と、確定申告での注意点をわかりやすく解説します。
SBI証券の「源泉徴収あり」と「なし」の違いとは
まずは基本を押さえておきましょう。SBI証券の特定口座では以下の2種類が選択できます。
- 源泉徴収あり:売却益や配当金に対し、自動的に所得税・住民税が差し引かれます。確定申告不要。
- 源泉徴収なし:税金は差し引かれずに全額が入金され、自分で確定申告を行う必要があります。
源泉徴収なしを選択していた場合、配当金が支払われるとそのまま税金が引かれずに口座へ入金されます。
配当金受け取り後に源泉徴収ありへ変更したらどうなる?
残念ながら、すでに支払われた配当金に対して、源泉徴収の後付け適用はできません。つまり、変更申込後に発生する配当金からは「あり」が適用されますが、それ以前に受け取った分は「なし」のままとなります。
この場合、源泉徴収なしで受け取った配当金については、翌年の確定申告で適切に申告し、所得税と住民税を納める必要があります。
配当金を源泉徴収なしで受け取ったときの確定申告
配当金を源泉徴収なしで受け取った場合、以下のステップで申告します。
- 総合課税:他の所得と合算して申告し、所得控除や配当控除を適用する方式。
- 申告分離課税:株式等の配当所得を20.315%の税率で分離して課税。
どちらの方式を選ぶかで税負担が変わる場合があるため、シミュレーションを行い、自分に有利な方法を選ぶのがポイントです。
確定申告が必要になるケースと注意点
以下のような場合には確定申告が必要となります。
- 源泉徴収なしの特定口座で配当金を受け取った。
- 一般口座で売却益が出た。
- 年間所得が一定額を超えている。
特に副業や年金収入がある方は、課税所得が高くなるため、配当控除などの適用条件や税率にも注意が必要です。
次回以降の配当金を適切に処理するための対策
次回以降に同じミスを避けるためにも、以下の対策をおすすめします。
- SBI証券の口座情報で「源泉徴収あり」に設定されているか都度確認する。
- 配当金支払日の前に変更申請を完了する(反映には数日を要する場合あり)。
- 証券会社のカスタマーサポートで口座設定状況を定期的に確認する。
また、NISA口座を活用することで配当金に非課税枠を適用することも可能です。資産運用方針に応じて検討するとよいでしょう。
まとめ:受け取った配当金は確定申告で対応を
源泉徴収なしの設定で配当金を受け取ってしまった場合、その配当金には遡って源泉徴収を適用することはできません。ですが、確定申告を通じて正しく税金を納めれば法的な問題はありません。
今後は源泉徴収ありの設定が有効となりますので、次回以降は安心して配当金を受け取ることができます。税制変更の可能性もありますので、定期的に制度をチェックし、必要に応じて税理士や証券会社に相談することをおすすめします。

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