トレードにおけるテクニカル分析の定番手法であるサポレジ転換(サポート・レジスタンスの反転)は、使いこなせばエントリー精度を高める強力な武器になります。しかし、どの時間足でサポレジを見れば信頼できるのかは、多くのトレーダーにとって悩ましい問題です。
サポレジ転換とは?基本のおさらい
サポレジ転換とは、過去に価格の反転ポイントとして意識されたラインが、後に役割を変えて再び意識される現象のことです。たとえば、過去に「サポート(下値支持)」だった価格がブレイク後に「レジスタンス(上値抵抗)」として機能するケースです。
これは市場参加者の心理的な節目でもあるため、多くのトレーダーが意識するライン=機能しやすいと言えます。
1分足・5分足ではなぜ精度が落ちる?
短期足(スキャルピング向け)である1分足や5分足は、ノイズが多く、価格が頻繁に行き来するため、サポレジラインがブレやすくなります。また、長期の流れと逆行する形での反応が目立ち、信頼性が下がります。
特にニュースや指標発表時には短期足のラインはほぼ無効化されることもあり、「騙し」や「ブレイク失敗」が頻発します。
15分足以上が好まれる理由
15分足は短期トレーダーと中期トレーダーの両方が注視するため、比較的信頼性の高い節目を確認できる時間足です。1時間足や4時間足と組み合わせて使うことで、より上位足の流れに乗ったサポレジ戦略が可能になります。
例えば、1時間足の重要なレジスタンスラインに、15分足のチャートがタッチし、下落に転じたタイミングを狙うといった戦術が有効です。
具体的な実例:サポレジ転換を使ったエントリー
ある通貨ペアの15分足で1.2500円のラインが過去2回レジスタンスとして意識されていたとします。3回目にそこを上抜けた直後、価格が押し戻って再び1.2500円を試す動きが出たとき、「サポレジ転換」成立の可能性が出ます。
その場面で、反発のローソク足パターン(ピンバーや包み足)が出たら、ロングエントリーのチャンスと捉えるのが一般的です。
時間足の使い分けと複数足の組み合わせ
効果的なサポレジ転換の確認には、マルチタイムフレーム分析が重要です。以下のような組み合わせが推奨されます。
- 4時間足:相場の大まかな流れ(環境認識)
- 1時間足:重要なサポレジの特定
- 15分足:エントリートリガーの確認
これにより、大局に沿ったサポレジ反転を狙うことができ、勝率向上にも繋がります。
短期足でサポレジを使う場合の工夫
それでも1分足や5分足を使いたい場合は、以下の工夫が必要です。
- 高ボラティリティ時間(ロンドン時間、ニューヨーク開始)に絞る
- サポレジラインを複数回試した場面に限定する
- インジケーターやローソク足パターンと併用する
これにより、短期足でもある程度の精度を確保できますが、やはり難易度は高めです。
まとめ:サポレジ転換は信頼できる時間足から始めよう
サポレジ転換は非常に有効なテクニカル手法ですが、活用する時間足を誤ると「効かない」「だましが多い」といった誤解を生む原因になります。まずは15分足や1時間足など、多くの市場参加者が意識する時間足で学び、徐々に自分のスタイルに合ったタイミングへと展開していきましょう。
テクニカル分析は「どのツールを使うか」だけでなく、「どう使うか」が重要です。環境認識とあわせた使い方を意識して、実践力を高めていきましょう。

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