国債の「表面利率」と「応募者利回り」の違いをやさしく解説!投資初心者でも理解できる債券の基本

資産運用、投資信託、NISA

国債を買うときによく目にする「表面利率」と「応募者利回り」。似たような言葉に見えても、実は役割がまったく違います。この記事では、投資初心者でも理解できるように、両者の違いをわかりやすく解説します。

▼ 表面利率とは?決まった金利で毎年受け取れる金額

「表面利率(表面金利)」とは、国債の額面(元本)に対して支払われる年利率のことです。例えば、額面100万円で表面利率が0.5%なら、毎年5,000円の利子を受け取れることになります。

この利率は国債が発行されたときに固定されるもので、どんな価格で買っても変わりません。例:10年国債 表面利率0.5% → 毎年5,000円×10年 = 総利子5万円

▼ 応募者利回りとは?実際の投資効率を示す指標

「応募者利回り(応募利回り)」は、実際に国債を購入した価格と、そこから得られる利子・償還差益をもとに算出される、年平均の実質利回りです。

市場の金利や国債の人気度により、国債は額面よりも高く売られたり、割引価格で売られたりします。そのため、利回りは表面利率とは異なる数値になります。

例:表面利率0.5%の国債を99万円で購入 → 毎年5,000円の利子+満期時に1万円の償還差益 → 応募者利回りは0.5%より高くなる。

▼ 実例で比較:同じ表面利率でも利回りは変わる

ケース1:
・表面利率:0.5%
・購入価格:100万円(額面通り)
→ 応募者利回り:0.5%

ケース2:
・表面利率:0.5%
・購入価格:98万円(額面より安い)
→ 応募者利回り:約0.71%(利子+償還益)

このように、同じ国債でも購入価格次第で「応募者利回り」が変わります

▼ なぜこの2つが分かれているのか?

国債はオークション形式で価格が決まることも多く、投資家が実際に払う価格は変動します。そのため、実質的に得られる利回り(応募者利回り)を明示することで、表面利率だけでは判断できない投資効率を把握できるようにしているのです。

また、同じ国債でも市場環境や需給によって変動するため、応募者利回りのほうが現在の投資妙味をより正確に反映しているとも言えます。

▼ 投資判断にはどちらを重視すべき?

実際の投資判断には「応募者利回り」を重視するのが基本です。表面利率はあくまで参考値であり、投資家にとって重要なのは「いくら払って、いくらリターンを得るか」です。

特に利回りの高い国債を狙いたい場合、表面利率だけで判断するのは危険です。価格と利回りの関係性をよく理解し、損をしない選択をしましょう。

まとめ

表面利率は毎年の利子計算の基準となる固定の金利
応募者利回りは実際の投資効率を表す利回り
・国債を買うときは「応募者利回り」をよく確認することが大切

この2つの違いを理解すれば、国債投資の仕組みがよりクリアになります。安心して資産運用を進めていくためにも、基本用語はしっかり押さえておきましょう。

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