IS-LMモデルの導出過程と財市場・貨幣市場の変数の違い

経済、景気

マクロ経済学におけるIS-LMモデルは、財市場と貨幣市場の均衡を同時に扱うことで、経済全体の均衡を分析する強力なツールです。このモデルは、45度線モデルと貨幣市場の均衡分析を元に導かれます。この記事では、IS-LMモデルをどのように導出するか、そして財市場と貨幣市場を考える際の変数の違いについて詳しく解説します。

45度線モデルの基本概念

45度線モデルは、財市場の均衡を考えるための簡単なフレームワークです。このモデルでは、総需要(AD)が総供給(AS)と一致する点で経済の均衡を求めます。具体的には、総需要は消費(C)、投資(I)、政府支出(G)、そして輸出入(NX)から成り立っており、これらの合計が総供給と一致することが必要です。

45度線モデルにおいて、ADとASが交差する点が均衡点となり、そこで経済は安定しているとされます。このモデルは、IS曲線(Investment-Savings)を導くための基礎として用いられます。

貨幣市場の均衡分析

貨幣市場では、貨幣の需要と供給が均衡することが求められます。貨幣の需要は、取引のための貨幣需要と利子率(金利)の影響を受けます。高い利子率は貨幣の保有コストを高め、貨幣需要を減少させます。逆に、低い利子率は貨幣需要を増加させます。

貨幣市場の均衡は、貨幣供給(中央銀行が提供する貨幣の量)と貨幣需要(経済主体の取引・投資活動に必要な貨幣の量)が一致するところで達成されます。この均衡はLM曲線(Liquidity Preference-Money Supply)として表され、利子率と総生産量の関係を示します。

IS-LMモデルの導出

IS-LMモデルは、45度線モデルによる財市場の均衡(IS曲線)と貨幣市場の均衡(LM曲線)を組み合わせることによって導かれます。IS曲線は、財市場の均衡を表す式であり、国民所得と利子率の関係を示します。一方、LM曲線は貨幣市場の均衡を示し、利子率と国民所得の関係を表します。

IS曲線は、投資と貯蓄の均衡を示しており、財市場が均衡している状態を表します。LM曲線は、貨幣市場が均衡している状態を表し、利子率と国民所得の関係を決定します。これらの曲線が交わる点が、IS-LMモデルにおける経済の均衡点となります。

財市場と貨幣市場の変数の違い

財市場と貨幣市場で使われる変数は異なります。財市場では、国民所得(Y)、利子率(i)、消費(C)、投資(I)、政府支出(G)などが重要な変数です。これらの変数は、経済全体の需要と供給に関連しており、総需要と総供給のバランスを取ります。

一方、貨幣市場では、利子率(i)と貨幣供給(M)や貨幣需要(L)が主な変数です。貨幣市場では、利子率が貨幣の需要に影響を与え、利子率の変動が経済全体に与える影響を考慮します。財市場と貨幣市場では、扱う変数が異なり、それぞれが経済における異なる側面を反映しています。

まとめ:IS-LMモデルとマクロ経済学の理解

IS-LMモデルは、財市場と貨幣市場の均衡を同時に考慮することで、経済全体の動向を理解するための重要なツールです。45度線モデルと貨幣市場の均衡分析を組み合わせることで、利子率と国民所得の関係を明確にし、経済の安定性を分析することができます。財市場と貨幣市場で使われる変数の違いを理解することは、IS-LMモデルを正しく活用するために重要です。

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