毎年夏になると、株式市場で耳にするのが「夏枯れ相場」という言葉。2024年の日本株も例外ではなく、7月上旬から取引量や値動きの鈍化が目立ち始めています。この記事では、日本株が本当に夏枯れに突入しているのか、その背景やトレーダーたちの動向、今後の戦略についてわかりやすく解説します。
夏枯れ相場とは?日本市場特有の季節現象
「夏枯れ相場」とは、例年7月中旬から8月下旬にかけて、機関投資家や個人トレーダーの売買が減少し、出来高が細ることで相場のボラティリティが低下する現象です。
この時期は企業の決算期でもなく、新たな材料が少ないため市場の関心が薄れ、株価も横ばいか下落しやすくなります。加えて、国内外の投資家が夏季休暇に入ることが拍車をかけるのです。
2024年の夏枯れは本格化しているのか?
2024年7月現在、東証の売買代金は昨年同時期と比べて約15%減少しており、日経平均の値動きも小幅にとどまっています。米国市場の金利政策や中国経済の不透明感も重なり、日本株に資金が入りにくい状況が続いています。
特に中小型株やテーマ株では出来高が極端に落ち込み、トレードが成立しにくい「板が薄い」状態が見受けられます。これは明らかに夏枯れ相場の特徴と一致しています。
トレーダーは本当に夏休みに入っているのか?
多くの短期トレーダーやデイトレーダーは、7月中旬以降に取引量を減らし、SNS投稿やブログの更新頻度も下がる傾向にあります。実際にX(旧Twitter)などでは「今年は早めに夏休みモードです」という声も多く見受けられます。
また、一部の機関投資家や証券会社のディーラーも、夏季休暇を取得することで市場から一時的に資金が引き上げられているのが現状です。
夏枯れを逆手に取った戦略とは?
市場が静かなこの時期こそ、仕込みのチャンスと捉える投資家も存在します。具体的には、決算後の押し目を狙った中長期の買い戦略や、バリュー株・高配当株への分散投資が有効です。
たとえば、7月第1週に決算発表で一時的に下落した高配当の建設株を拾った投資家は、8月下旬にかけての反発で含み益を得る可能性があります。
実例:個人投資家Aさんの夏枯れシナリオ
30代会社員のAさんは、毎年夏になると相場から一時離脱。代わりに自動売買ツールを使って低ボラティリティ向けの逆張り戦略を採用。今年はSBI証券の逆指値注文を活用して、高配当ETFを定期購入し、リスクを限定しながら資産形成を進めています。
このように「動かない時期」にこそ落ち着いて戦略を練ることが、長期的な投資成果につながるといえるでしょう。
今後の見通し:いつまで夏枯れは続くのか?
一般的に夏枯れ相場はお盆明け(8月中旬)を境に徐々に解消に向かい、9月から本格的に市場が活性化していきます。特に米国のFOMCや国内の企業決算・政策発表などが控えている9月上旬は、再びトレンドが動き出す可能性が高いです。
まとめ:夏枯れ相場は恐れるものではない
夏枯れ相場は一時的な停滞に過ぎず、焦って売買する必要はありません。むしろ落ち着いた相場環境の中で、今後の投資計画を立てたり、情報収集に時間を割いたりする絶好の機会です。
この時期をどう過ごすかが、秋以降のトレード成果に大きく影響します。日本株トレーダーの「夏休み」もまた、投資の一部と言えるかもしれません。

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