株式市場では材料(ニュース・指標・政策など)をきっかけに急騰する日があります。しかし、その翌日は必ずしも同じ方向に動くとは限りません。この記事では、日経平均株価が大きく上昇した翌営業日の値動きに焦点を当て、過去の傾向や投資家心理をもとに解説していきます。
日経平均が大幅上昇した翌日の傾向とは?
結論から言うと、日経平均が急騰した翌日は「横ばい〜反落」となるケースが比較的多く見られます。なぜなら、急騰した日にはポジティブ材料が市場に織り込まれ、その反動で利益確定の売りが出やすくなるからです。
例えば、2023年6月に日経平均が1日で700円超上昇した際、翌営業日は100円超の下落となりました。これは典型的な「材料出尽くし」と呼ばれる現象で、材料が出た後の熱が冷めたことを示しています。
なぜ下落や調整が入りやすいのか?
株価は期待と事実によって動きます。急騰は「期待」で買われた場合が多く、材料が現実になった瞬間に「出尽くし」として売りが優勢になることがあります。
また、大幅上昇のあとには短期筋の利益確定売りが出やすく、個人投資家の追随買いが減速することで、上昇の勢いが止まりやすくなります。特に出来高を伴って急騰した場合、翌日は市場が冷静さを取り戻す傾向があります。
過去10年の統計から見る実例
過去10年で日経平均が1日で500円以上上昇したケースを集計したところ、翌日の値動きは以下のような傾向が見られました。
- 約40%:下落
- 約35%:横ばい(±100円未満)
- 約25%:続伸
これはあくまで統計であり、毎回この通りになるわけではありませんが、「2日連続で爆上げ」はそれほど高頻度で起きないことを示しています。
注目したいのは上昇の質と材料の内容
日経平均の上昇が「一時的なニュース」か「構造的な転換点」かによっても、翌日の動きは大きく異なります。例えば、円安や好決算などの一過性材料では翌日は反落しやすいですが、金融政策の大転換や海外のインフレ収束などの本質的材料であれば、継続的な買いが入りやすくなります。
特に注目すべきは「海外投資家の動向」です。海外勢が買い越しを続けているような局面では、急騰の翌日も底堅い展開が続く可能性があります。
投資家としてどう動くべきか?
短期トレードをする場合は、急騰の翌日には一旦様子を見る「見送り戦略」や、「利益確定売り」に備えてポジションを減らす戦略が有効です。
一方、中長期投資家にとっては、短期の値動きに左右されすぎないことも重要です。大きな上昇局面こそ、銘柄選別やポートフォリオの見直しのチャンスとも言えます。
まとめ:爆上げの翌日こそ慎重な判断を
日経平均が材料で爆上げした翌日は、統計的には反落または横ばいの傾向が強いことがわかりました。とはいえ、材料の質や外部環境によって結果は変動します。
「2日連続で上がる」と期待して無理に飛び乗るよりも、市場の冷静な反応を見極めたうえで、次の戦略を立てることが重要です。株式市場は感情ではなくデータと冷静さがものを言います。

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