「夏枯れ相場」や「8月のサマーセール」とも揶揄される8月の株式市場。例年この時期に調整局面が訪れるケースが多く、投資家にとっては警戒すべき月として知られています。今年2024年も、同様のパターンが訪れるのでしょうか?この記事では過去のデータと今年の市況をもとに、8月相場の特徴と注意点をわかりやすく解説します。
なぜ8月に株価が下がりやすいのか?
8月相場が弱含む傾向にある背景には、いくつかの要因があります。
- 欧米のバカンスシーズンで市場参加者が減少し、出来高が少なくなる
- 日本の決算期明けで材料出尽くし感が出やすい
- 地政学リスクや金融政策の警戒感が高まる時期(例:ジャクソンホール会議)
流動性が薄い中で悪材料が出ると、大きく反応しやすくなるのもこの時期の特徴です。
過去の「8月暴落」事例
過去20年の中で8月に大きな調整があった代表的な年を振り返ると。
- 2011年:米国債の格下げでダウ平均が1000ドル超下落
- 2015年:「チャイナショック」により日経平均が5日で約3000円急落
- 2019年:米中貿易戦争激化でリスクオフ加速
これらの共通点は、外部要因による突発的なリスクイベントがきっかけになっていることです。
2024年の相場環境と警戒材料
2024年の8月相場において警戒される材料としては以下のものがあります。
- 米国の利下げ見送りや再利上げ観測
- 日本の実質賃金低迷・内需失速
- 中東や東アジアの地政学的緊張
- 米大統領選を前にした政治不透明感
一方で、日米ともに景気後退懸念がやや後退しており、株価は底堅い展開になる可能性も指摘されています。
個人投資家が取るべき戦略
・短期的には「リスクヘッジ」を意識し、利確を進めて現金比率を高める
・長期投資目線では「押し目買いチャンス」と捉える
・高配当・ディフェンシブ銘柄を組み込み、値動きに強いポートフォリオを構築
また、VIX(恐怖指数)や米10年債利回りなど、リスク指標の動きに敏感になっておくことも重要です。
実例:2023年夏の日本株の動き
前年2023年の8月は、日経平均が月初から一時5%以上調整しつつも、月末には反発する動きが見られました。これは、米国の経済指標が良好だったことと、為替が円安方向に進んだ影響によるものです。
このように、下落局面の後に反発する「振れ幅の大きな相場」になる可能性も十分に考えられます。
まとめ
「8月のサマーセール(株価暴落)」は必ずしも毎年発生するわけではありませんが、過去には外部リスクをきっかけに大幅下落があったことも事実です。
2024年も慎重な姿勢が求められますが、中長期的な視点では調整局面が投資チャンスになる可能性もあります。情報を冷静に判断し、自分に合ったスタンスで相場に向き合いましょう。

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