オルカン売却の判断に迷ったら?関税リスクと約定タイミングを冷静に考える方法

資産運用、投資信託、NISA

全世界株式インデックスファンド(通称「オルカン」)を保有している投資家にとって、世界経済の動向や政治リスクは常に気になるポイントです。特に、急な関税発表や選挙結果が市場に与える影響は大きく、売買の判断を難しくさせます。この記事では、関税リスクが迫る中でオルカンを売却するタイミングに迷った際の考え方や対処法について、わかりやすく解説します。

関税発表と約定日の関係を理解する

オルカンは投資信託であり、株式と違って売却注文の即時約定ではなく、「基準価額」での約定となります。たとえば、金曜日に注文した場合、翌営業日である月曜日が基準日となり、その日の基準価額で火曜日に約定します。

そのため、注文日から基準価額が決まるまでのあいだに市場が大きく変動するリスクがあることは理解しておくべきです。トランプ前大統領の関税発言のような地政学リスクが突然ニュースで報じられると、売却価格が大きく変動する可能性があります。

一時的な下落にどう向き合うか?

急落を避けたい気持ちは多くの投資家に共通しますが、長期投資としてのオルカンは「一時的な下落は想定内」と考えるのが基本スタンスです。過去にもパンデミックや戦争、金利ショックなどでオルカンは下がったことがありますが、数ヶ月〜数年で回復するパターンが多く見られました。

たとえば、2020年のコロナショックでは30%近く落ちたものの、翌年には回復。そのため「ハラハラしたくないから売る」という感情判断より、「今が長期的に見て安いのか高いのか」で判断する視点も大切です。

マイナスからプラスへ転じたときの心理に注意

元本割れ状態からやっとプラスになったとき、「今売れば損しない」と思う心理は非常に強いです。しかし、それはあくまで感情のトリガーであり、ファンドの将来性や保有目的とは関係がありません。

感情で判断してしまうと、結果的に「安く売って、高く買い戻す」負のループに陥りがちです。大切なのは、今の相場環境と自身のライフプランを照らし合わせて冷静に判断することです。

どうしても不安なら「一部売却」という選択肢も

全額売却するか悩んでいる場合、「一部売却」や「分割売却」も有効な選択肢です。たとえば、保有しているオルカンの半分だけ売却し、もう半分は様子を見ることで精神的な安定とリスク分散が得られます。

また、「一度売却して、少し下がったら買い戻す」戦略をとる際も、数日〜1週間の値動きの読み違いで損をする可能性があるため注意が必要です。

投資疲れを感じたときは、ポートフォリオの見直しを

投資で「疲れてしまった」と感じたときは、自分のリスク許容度や資産配分を見直すサインかもしれません。オルカンはリスク分散された投資先ですが、それでも元本保証ではないため、ストレスを強く感じる場合は、債券や現金比率を増やすなどの工夫も検討しましょう。

投資は心身の健康があってこそ。無理のないスタイルで続けることが、最終的な資産形成の成功につながります。

まとめ:焦らず、目的に立ち返ろう

オルカンの売却を迷うのは自然なことです。特に政治リスクや関税の報道があると不安が増すもの。しかし、投資判断はその場のニュースより「自分の目的と方針」に基づいて行うのが原則です。

もしどうしても判断が難しい場合は、金融機関のIFAやFPなど専門家に相談してみるのも一つの手です。一人で悩まず、情報を集めて冷静に判断しましょう。

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