経済学において、需要曲線と限界収入曲線の関係は企業の価格決定に大きな影響を与えます。特に、独占企業では需要曲線に基づいて限界収入曲線を計算する必要があります。本記事では、需要曲線がP=80-Qと与えられた場合の限界収入曲線の式をどのように導き出すかを解説します。
需要曲線から限界収入曲線を導く方法
独占企業において、限界収入(Marginal Revenue, MR)は、追加的に1単位販売したときに得られる収入の増加を表します。限界収入曲線は、需要曲線を使って計算されます。
まず、与えられた需要曲線がP = 80 – Qである場合、ここでPは価格、Qは数量を表します。この式は、企業がある数量Qを販売したときの市場価格を示しています。
限界収入曲線の導出手順
限界収入曲線を導出するためには、以下の手順に従います。
- 売上(Total Revenue, TR)の式を求める。
- 売上を数量Qで微分して限界収入を求める。
1. まず、総売上TRは価格Pと数量Qの積なので、
TR = P * Q = (80 – Q) * Q = 80Q – Q^2
となります。
2. 次に、この総売上TRをQで微分して限界収入MRを求めます。
MR = d(TR) / dQ = 80 – 2Q
したがって、限界収入曲線の式は、
MR = 80 – 2Q
となります。
需要曲線と限界収入曲線の関係
需要曲線がP=80-Qの場合、限界収入曲線はMR=80-2Qとなり、これは需要曲線の傾きが倍になることを意味します。具体的には、限界収入曲線は需要曲線と同じY切片(80)を持ちますが、傾きが2倍急になります。
この関係は、独占企業が価格を設定する際、需要曲線に基づいて自社の収益を最大化するための判断材料となります。
実際の経済における独占企業の例
独占企業は、しばしば電力会社や鉄道会社のように競争が制限された市場で見られます。これらの企業は、市場価格を自ら設定できるため、需要曲線と限界収入曲線を用いて価格戦略を考えます。
例えば、電力会社が追加の電力を供給する際の収益を考える場合、限界収入を考慮することで、最適な価格と供給量を決定します。
まとめ
独占企業の限界収入曲線を求める際には、需要曲線を基に総売上を計算し、その微分を使って限界収入を導き出します。今回の例では、需要曲線がP=80-Qの場合、限界収入曲線はMR=80-2Qとなります。
この知識は、独占市場における価格決定や市場分析において非常に重要です。
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