FXトレードで広く使われているMT4(MetaTrader4)は、自動売買や高度なチャート分析機能を備えた人気プラットフォームです。その中で「コピートレード」や「ミラートレード」といった他人のトレードを再現する手法も注目されています。中には、凄腕トレーダーがMT4の閲覧用パスワードを公開して自分の取引を見せることもありますが、それを使って自動的に自分の口座でコピーできるのか?本記事では、MT4のコピートレードの仕組みと技術的な限界、そしてモラルや規約面での注意点を解説します。
MT4の「閲覧用パスワード」とは?
MT4には2種類のパスワードがあります。
- マスターパスワード(取引可能)
- 閲覧用パスワード(Investor Password)
閲覧用パスワードは、取引内容や口座の履歴を「閲覧」するためのパスワードであり、トレードの実行や新規注文、ロスカット操作などは一切できません。そのため、安全に他人に自分のトレードを見せる用途に使われます。
閲覧用パスワードを使用してログインすると、チャートやポジション履歴は確認できますが、MT4上から注文を出すことはできません。
閲覧用パスワードでコピートレードはできるのか?
結論から言えば、閲覧用パスワードだけではコピートレードは技術的に不可能です。MT4のコピーツールは基本的に、取引ログ(ターミナル)でのイベントをリアルタイムで取得し、それを別の口座に反映する仕組みになっています。
しかし閲覧用アカウントでは、これらのログが取得できず、エキスパートアドバイザー(EA)も非アクティブ化されるため、自動的に動作させることができません。
つまり、コピー元がマスターパスワードでログインしているか、もしくは正式なシグナル配信契約が必要です。
正当な方法でコピートレードを行うには
合法的・正当な形で他人のトレードをコピーするには以下の方法が主流です。
- 公式なシグナル配信(MQL5など):MT4と連携可能なプラットフォームで、有料・無料のシグナルを登録可能
- 口座連携型のコピーツール:同一PC上またはVPS環境でコピー元とコピー先のMT4を連携するツール(例:Local Trade Copier)
- プロの許可を得たEAまたはAPI連携:開発者側が提供するコピー仕様を使う
いずれも、コピーされる側の「承諾」や「専用の構成」が前提になっています。無断コピーやシステム外の手段は、MT4の利用規約やブローカーのポリシー違反となる可能性もあります。
法的・倫理的なリスクにも注意
仮に技術的に可能であっても、本人の許可なく取引内容を模倣して運用利益を得る行為は、著作権や不正アクセスに該当するリスクがあります。
また、コピー元が個人であれ法人であれ、商用利用目的で情報を利用する場合には、契約書や許可証の明確な取り決めが必要です。たとえ意図的でなかったとしても、ブローカーからアカウント停止措置を受けるリスクもあります。
まとめ:閲覧パスワードでのコピートレードは不可、正規の方法で安全に
MT4の閲覧用パスワードは、あくまでトレード内容の“参照専用”であり、コピートレードの元として使うことはできません。技術的にも不可能であり、倫理的・法的リスクも高いため、コピートレードを希望する場合は正規ルート(MQL5や有償契約)を利用することが絶対条件です。
他人のトレードに学ぶ姿勢は大切ですが、それを模倣するならば正当な契約と手順を踏むことが、投資家としての責任ある姿勢につながります。

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