海外FXにおけるロスカットは、取引のリスク管理に直結する重要な概念です。「最大実効レバレッジ=証拠金維持率」と捉えるのは誤解を生む恐れがあります。本記事では、実効レバレッジとロスカット水準の違いや、証拠金維持率との関係についてわかりやすく解説します。
実効レバレッジとは何か?
実効レバレッジとは、実際のポジションサイズに対してどれだけの自己資金(証拠金)を使っているかを示す指標です。計算式は以下のとおりです。
実効レバレッジ = 保有ポジションの総額 ÷ 証拠金
例えば、証拠金が1万円で10万円分のポジションを持てば、レバレッジは10倍となります。海外FXではこの倍率が1000倍に達する場合もありますが、これは「最大」であり、必ずしも常時その倍率で取引しているわけではありません。
証拠金維持率とロスカットの関係
ロスカットは通常、証拠金維持率が一定水準を下回ったときに発動します。証拠金維持率の計算式は以下です。
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
ロスカット基準が20%の証券会社であれば、有効証拠金が必要証拠金の20%を下回ると、強制決済が行われます。
例:イーサリアム取引でのロスカット発動条件
例えば、イーサリアム(ETH)を1ETH=2000ドルの時点で、12万円(レバ2倍で6万円が証拠金)分購入した場合、以下のようになります。
- ポジション:2000ドル分(約30万円)
- 証拠金:6万円
- 証拠金維持率20%がロスカット水準と仮定
この場合、証拠金維持率が20%となる価格は、損失が約4.8万円に達したとき、つまり価格が約1400ドル程度まで下落したときです。したがって、その水準を割り込めばロスカットが発動されます。
実効レバレッジとロスカット水準の違い
実効レバレッジの大きさとロスカットの発動には直接的な関係はありません。たとえば1000倍の実効レバレッジで取引していたとしても、証拠金維持率が高く保たれていればロスカットは発生しません。逆にレバレッジが低くても、急落などで証拠金維持率が下がればロスカットの対象になります。
ロスカット回避のためにできること
- 資金を追加して証拠金維持率を上げる
- ポジションを減らしてリスクを抑える
- 指値・逆指値を設定して損失を限定する
ロスカットを避けるには、資金管理とリスク管理が重要です。
まとめ
ロスカットは証拠金維持率に基づいて発動されるものであり、実効レバレッジの大きさだけで判断されるわけではありません。海外FXでは高いレバレッジを活かせる反面、証拠金維持率が急変するとリスクも大きくなります。取引前には自分の証券会社のロスカット基準を確認し、適切なリスク管理を行いましょう。

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