アメリカ個別株で利益を出すには?手数料・税金・為替を踏まえた現実的な損益分岐点を解説

株式

アメリカ株への投資は、テスラやアップル、マイクロソフトといった世界的な企業に直接投資できる魅力があります。しかし、「しっかり上昇しないとプラスにならない」という声もあり、実際にどれくらい株価が上がれば利益が出るのかを把握することは重要です。

アメリカ株でかかる主なコストの種類

日本から米国株に投資する際には、いくつかのコストがかかります。代表的なものは以下のとおりです。

  • 為替手数料:日本円→米ドル、米ドル→日本円の両替時に1ドルあたり片道25銭前後(証券会社による)
  • 売買手数料:証券会社によって異なるが、約定代金の0.45%前後(上限あり)
  • 現地課税:米国株の配当に対し10%の源泉徴収税、日本側でさらに20.315%の課税(外国税額控除あり)

これらのコストを合計すると、少なくとも2〜3%程度の含み益が出て初めてトントンと言える場合が多いです。

実例で見る:どれくらい上がれば利益が出る?

たとえば、アップルの株を150ドルで1株買い、円換算で為替が1ドル150円と仮定します。このとき、必要な円は約22,500円。

数カ月後に株価が160ドルまで上昇、為替は1ドル145円になったとすると、円換算で売却時は約23,200円。株価は6.6%上がったのに、為替の円高により利益はほとんど出ないことがあります。

このように、株価の上昇+為替の変動+手数料の3点セットをクリアする必要があるため、「大きく上がらないと利益にならない」と感じるのは自然なことです。

短期よりも中長期投資に向く理由

米国株は、配当を得ながらじっくり保有するスタイルが基本です。特に大型優良株や高配当ETF(VYMやHDVなど)は、為替や手数料を超えるリターンを中長期で実現しやすいです。

また、NISA(新NISA含む)で運用すれば、日本国内の課税が非課税になるため、実質的な損益分岐点が低くなります。

手数料が安い証券会社を選ぶのもカギ

証券会社によっては、為替手数料が無料、もしくは非常に安いところもあります。たとえば、SBI証券や楽天証券では、住信SBIネット銀行を経由することで1ドルあたりの為替コストを4銭まで下げられます。

低コストの環境を整えることが、利益を出しやすくする第一歩です。

まとめ:米国株で利益を出すには“上昇率+コスト”を見極めよう

アメリカの個別株は、確かに「数%の上昇」では利益が出ないケースが多くあります。しかし、為替リスクや税金、手数料の仕組みを理解し、中長期で成長が期待できる企業に投資することで、十分な収益を目指すことができます。

小さな損益に一喜一憂せず、「どれだけコストを抑えて、どれだけ成長性のある企業を選べるか」が重要です。適切な戦略を立てて、焦らずじっくり資産を育てましょう。

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