株式投資を始めたばかりの方の中には「損切りはなぜするのか?」「持ち続ければいつか上がるのでは?」と感じる方も多いでしょう。確かに、株を売らなければ損失は確定しませんが、だからといって無条件に持ち続けることが正解とも限りません。この記事では、初心者にも分かりやすく“損切り”が必要とされる理由を解説します。
損切りとは?その意味と目的
損切りとは、購入時より株価が下がった状態であえて売却し、損失を確定させる行為です。一見すると「わざわざ損を確定するなんて」と思えますが、これは投資において重要なリスク管理の一環です。
主な目的は、より大きな損失を避けること。つまり、今後さらに株価が下がる可能性がある場合、早めに撤退して資金を温存しようという判断です。
「待てば上がる」は本当に安全か?
「長期で保有すればいつか上がる」という考え方は一部では通用しますが、すべての企業が成長し続けるわけではありません。たとえば、過去に名を馳せた企業の中にも、時代の変化や経営不振で株価が低迷し、そのまま回復せず上場廃止になったケースもあります。
たとえば、家電メーカーや証券会社など、平成初期には有望視されていた銘柄が今では見る影もないケースも存在します。「塩漬け株」となって資金が拘束され、他の有望な投資機会を逃すリスクもあります。
株を保有するだけでかかるコストは?
基本的に日本株では、株を持ち続けることに「保有料」などの追加コストはかかりません。ただし、以下のような間接的なコストは無視できません。
- 証券口座にかかる管理料(証券会社によっては無料)
- 資金が拘束されることによる機会損失
- 信用取引の場合、金利や貸株料など
特に機会損失は見過ごされがちですが、成長株に投資するチャンスを逃す可能性があり、これも一種の「損失」と捉えることができます。
損切りラインを決めることで冷静な判断ができる
感情に任せた投資は判断を狂わせます。「もっと持っていれば戻るかも」「ここまできたら売れない」などと迷うことで、さらに損失を広げるリスクも。そこで、事前に“損切りライン”を明確に設定することで、冷静に行動しやすくなります。
たとえば、「買値から10%下がったら売却」とルールを定めることで、自分の感情に左右されずに対応できます。
長期保有と損切りのバランス
もちろん、長期で保有することでリターンが得られる銘柄も多くあります。実際に、トヨタや任天堂などは長期保有によって利益を得た個人投資家も多いでしょう。
しかし、長期保有=放置して良いというわけではありません。業績悪化や市場環境の変化には定期的に目を配り、必要であれば損切りも視野に入れるべきです。
まとめ
損切りは「損を確定するため」ではなく、「より大きな損を防ぐため」の戦略です。「持っていればいつか上がる」という考え方にはリスクもあり、状況によっては資金の有効活用を妨げてしまいます。感情に流されず、冷静な判断をするためにも、損切りという選択肢を正しく理解しておくことが投資成功の鍵となるでしょう。

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