株式投資において、銘柄選定はパフォーマンスを左右する最も重要なステップです。PERやPBRなどのバリュエーション指標、MACDやRSIといったテクニカル指標を用いる投資家は多いですが、これらに加えてチェックすべき要素は数多く存在します。本記事では、中長期投資や短期トレードいずれのスタイルでも活用できる、PER・PBR・MACD・RSI以外の重要指標と分析観点を紹介します。
自己資本利益率(ROE)と総資産利益率(ROA)
ROE(Return on Equity)は企業が株主資本を使ってどれだけ効率よく利益を上げているかを示す指標です。高ROEは資本効率がよい経営を示し、投資先として魅力的です。
また、ROA(Return on Assets)は企業全体の資産を使ってどれだけ収益を出せているかを表します。借入の影響を除いた実質的な経営効率を測る指標として、金融セクターや資産重視型企業の分析に有効です。
EPS(1株あたり利益)とBPS(1株あたり純資産)
EPS(Earnings Per Share)は純利益を発行済株式数で割った値で、企業の成長性と収益力を端的に示す数値です。EPSが年々増加している企業は、業績成長が持続している証拠といえます。
BPS(Book-value Per Share)は1株あたりの純資産額で、企業の安全性・財務の安定度を測る際に役立ちます。これとPBRを合わせて見ると、割安・割高の判断がより明確になります。
チャート上の出来高(ボリューム)分析
テクニカル分析で忘れがちなのが「出来高」です。MACDやRSIなどのオシレーター系指標と併せて、出来高の変化を確認することで売買の勢いや信頼性が把握できます。
たとえば、上昇トレンド中に出来高が急増していれば、機関投資家が参入している可能性があり、トレンドの持続性に信頼がおけます。
業績予想と会社のIR資料
定量的指標だけでなく、企業の将来性を見るためには、決算短信・中期経営計画・月次業績といったIR資料の読み解きが重要です。特に、直近の業績予想の修正や進捗率を見れば、経営の実行力や計画達成の可能性を見極める手がかりになります。
例えば、前年同期比で売上や営業利益が大幅に上昇しているにもかかわらず、株価が反応していない場合は、割安な投資チャンスかもしれません。
信用倍率・空売り残高など需給関連指標
銘柄の値動きは業績やテクニカルだけでなく、需給(買いたい人と売りたい人のバランス)にも左右されます。信用倍率が高すぎる場合は過熱感が出ており、調整リスクがあります。
また、空売り残高が増加している銘柄は、悪材料が織り込まれているか、あるいは将来的な踏み上げ(ショートカバー)による急騰の可能性を秘めています。
テーマ性とマーケットトレンドとの親和性
ファンダメンタルズやテクニカルに加えて、市場全体のトレンドや旬のテーマも重要です。AI、半導体、生成AI、EV、水素エネルギーなどのテーマ株は注目度が高く、需給による急騰の起点となることが多いです。
銘柄が今後の社会トレンドと合致しているか、自社の強みが時代のニーズに合っているかをチェックすることも、投資成功へのカギとなります。
まとめ
株式投資においてPER・PBR・MACD・RSIは基本中の基本ですが、それだけでは不十分です。ROEやEPSで企業の稼ぐ力を測り、IR資料や業績予想で将来性を確認し、信用倍率やテーマ性でタイミングを見極めましょう。多角的に銘柄を分析することで、勝率の高い投資判断が可能になります。リスク管理と情報収集を怠らず、自信ある投資行動を心がけてください。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント