「勝てるのはトレンド相場だけ」という声を耳にすることがあります。確かに、強い上昇や下降のトレンドがある相場では、方向性が明確なため利益を出しやすいのは事実です。しかし、マーケットの大半はレンジ相場(横ばい)で構成されており、それを無視していては安定した成績を残すことは難しくなります。この記事では、トレンド相場とレンジ相場の違いや、レンジでも利益を出すための戦略について解説します。
トレンド相場の特徴と優位性
トレンド相場とは、価格が一定方向に継続して動いている状態を指します。上昇トレンドなら「高値・安値の切り上げ」、下降トレンドなら「高値・安値の切り下げ」が見られます。
このような環境では、順張り(トレンドフォロー)手法が効果的に機能し、移動平均線やブレイクアウト戦略と相性が良く、初心者にも視覚的にわかりやすいため人気があります。
レンジ相場こそプロの出番?
一方、レンジ相場とは価格が一定の幅で行ったり来たりする状態です。一般的には方向感がなく「わかりにくい」と敬遠されがちですが、プロのトレーダーはこのような相場でもしっかり利益を狙います。
ボリンジャーバンドの±2σで反発を狙う逆張り手法や、サポート・レジスタンスを利用したピンポイントのエントリー戦略など、明確なルールと損切りポイントがあれば十分に戦える環境です。
相場に合わせた戦略の切り替えが重要
最も重要なのは、「トレンドだから順張り」「レンジだから逆張り」と、相場の性質に応じて戦略を柔軟に切り替えられることです。
たとえば、移動平均線の横ばい・収束状態が続いている場合は、トレンドの勢いがないと判断して逆張り戦略に切り替えるのが効果的です。逆に移動平均線がしっかりと角度を持っているときは、順張り戦略に徹するべきです。
実例:トレンドとレンジを見分けて成功した取引
ある日経平均先物トレーダーの事例では、午前中に発表された経済指標で上昇トレンドが始まり、5分足で移動平均線を割らない限りロングを維持。その後、午後は出来高も落ち着き価格が横ばいとなり、水平線付近での押し目買い・戻り売りを繰り返して利益を上乗せしていました。
このように、時間帯や出来高、テクニカルの変化を観察することで、1日の中でも相場の性質が変化することがわかります。
「勝てる相場だけを狙う」は現実的か
「トレンド相場だけで勝負する」という考え方は、戦略として間違ってはいません。特に初心者のうちは、明確なトレンドが出ている相場に絞ることで、ノイズの少ない環境で経験を積めるという利点もあります。
ただし、マーケットの7〜8割はレンジとされることもあり、トレンドだけを待つ=機会損失が多いというデメリットもあります。多様な局面に対応できる視点を持つことで、収益機会が大きく広がります。
まとめ
「勝てるのはトレンド相場だけ」という考えは一面の真実であり、特に初心者にはわかりやすく効果的です。しかし、レンジ相場にも確かな戦略とルールがあれば利益を出すことは十分可能です。大切なのは、相場環境に合わせて手法を切り替える柔軟な思考と、リスク管理を徹底する姿勢です。

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