株式投資における空売りは、上級者向けの戦略のひとつです。楽天証券では「制度信用」と「一般信用(無期限)」という2種類の信用取引が可能で、それぞれにメリット・デメリットが存在します。この記事では、「逆日歩が発生しない」ことでも注目される一般信用の仕組みと、制度信用との比較から見えてくる注意点を解説します。
制度信用と一般信用の基本的な違いとは?
制度信用取引は、証券取引所と金融商品取引業者を介して貸株が行われるため、市場ルールに従って期間(最長6か月)や金利が定められています。逆日歩(品貸料)が発生する可能性があり、特に人気銘柄や株主優待前には高騰することも。
一方、一般信用取引(無期限型)は、楽天証券が保有または調達した株を貸す形になるため、逆日歩は発生しません。期間の縛りもなく、長期に渡って空売りポジションを維持したい投資家に向いている形式です。
一般信用のデメリット:制度信用と比べてどうか?
一見便利に思える一般信用ですが、以下のようなデメリットがあります。
- 貸株が常に潤沢とは限らない:銘柄によってはすぐに在庫がなくなる
- 貸株料(貸株金利)が高い傾向:楽天証券では一般信用の貸株料が3.9%などに設定されている場合がある
- 短期的な取引には不向き:逆日歩が発生しない反面、短期売買では制度信用の方がコストが安く済むケースも
例えば、短期間で株価下落が予想される場面では、一般信用ではなく制度信用を選んだ方が利幅が大きくなることもあります。
どちらを選ぶべき?利用シーンによる使い分け
制度信用は以下のような場面で有効です。
- 短期の空売り戦略(数日〜数週間)
- 貸株が確保されている人気銘柄
- 逆日歩リスクを織り込んだ上での高ボラティリティ投資
一般信用は次のようなケースにおすすめです。
- 株主優待のクロス取引(つなぎ売り)
- 中長期でのヘッジ取引
- 逆日歩リスクを完全に避けたい場面
「クロス取引」で株主優待をタダ取りする戦略では、一般信用の「逆日歩ゼロ」の特性が非常に有利に働きます。
楽天証券での操作・確認方法
楽天証券のWebまたはスマホアプリ「iSPEED」で以下のように設定できます。
- 空売りしたい銘柄を選び、「信用売」注文画面へ
- 「信用区分」から「制度信用」または「一般信用(無期限)」を選択
- 銘柄詳細画面で「一般信用売建可能株数」を確認し、在庫があることをチェック
在庫切れの場合は「一般信用」は選択できないようになっています。
まとめ:リスクと戦略に応じた信用区分の使い分けが鍵
楽天証券で空売りを行う際には、制度信用と一般信用の違いを正しく理解したうえで、投資スタイルに適した方を選ぶことが重要です。逆日歩を避けたいなら一般信用、短期売買でコスト重視なら制度信用が有利です。
それぞれのリスクとコストを比較しながら、自分の戦略に合った最適な選択をしましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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