探究活動で経済をテーマにするのは、将来の進路にもつながる非常に有意義な選択です。高校生でもしっかり調べられる内容でありながら、現代社会や世界の動きと密接に関係するキーワードを選ぶことで、より深い学びが期待できます。
1. ベーシックインカムと生活保障の未来
ベーシックインカムは、すべての国民に一定額を無条件で支給する制度です。AIや自動化による雇用の減少が懸念される中、新しい社会保障の形として注目されています。
実際にフィンランドなどで実験された事例もあり、日本に導入されたらどうなるかという仮想シミュレーションをするのも面白い探究になります。
2. 地域通貨と地方経済の活性化
「地域通貨」とは、特定の地域でのみ使える通貨のことです。たとえば、長野県の「安曇野コイン」や、千葉県の「ちばコイン」などがあります。
経済学だけでなく、地域社会・SDGs・地方創生とも関係するテーマで、フィールドワークやインタビュー調査との相性も抜群です。
3. フェアトレードと倫理的消費
フェアトレードは、発展途上国の生産者に公正な対価を支払う貿易の仕組みです。チョコレートやコーヒーなど、身近な商品にフェアトレード製品が増えています。
「エシカル消費(倫理的消費)」というキーワードとも関係し、消費者としての自分の選択が経済に与える影響を考える探究ができます。
4. 仮想通貨・ブロックチェーンと未来の金融
ビットコインやイーサリアムに代表される仮想通貨は、中央銀行が関与しない新しい通貨の形です。背後にある「ブロックチェーン技術」も、様々な産業に革命を起こす可能性があります。
仮想通貨が実際に社会でどのように使われているか、リスクと可能性の両面から調べることができます。
5. インフレとデフレ:日本経済の長期的課題
インフレーション(物価上昇)とデフレーション(物価下落)は、経済の根幹に関わるテーマです。特に日本は長く「デフレ経済」に苦しんできました。
ニュースなどでよく見かける言葉ですが、過去の経緯や政府の政策、企業・消費者の動きを調べてみると、新たな視点が得られるでしょう。
6. SDGsと経済活動のバランス
持続可能な開発目標(SDGs)は、環境・社会・経済の3つを同時に考える国際目標です。経済活動が環境や格差に与える影響をテーマにすると、実社会との接点も見えてきます。
特に「目標8:働きがいも経済成長も」や「目標12:つくる責任・つかう責任」など、経済と直結する目標に注目するのがおすすめです。
7. 金融教育と若者のマネーリテラシー
2022年から高校でも正式に導入された「金融教育」。株式、NISA、保険、ローンなど、生活に直結するテーマを自分ごととして調べることができます。
実際に模擬投資をしてみたり、学校や家族にアンケートを取って金融意識を調べるのも面白いアプローチです。
8. 賃金格差とジェンダー経済学
日本では男女の賃金格差が依然として存在しています。OECDなどの国際比較データをもとに現状を分析したり、なぜ差が生まれるのかを考察することで、社会的な意義のあるテーマとなります。
ジェンダーに関連した経済学は、若者の関心も高く、プレゼンやポスター発表でも注目を集めやすいです。
9. モノからコトへ:体験型消費の経済効果
最近は「モノ」ではなく「コト(体験)」にお金を使う傾向が若者を中心に強まっています。ライブや旅行、サブスクリプションサービスなどが代表例です。
このような消費行動の変化が企業戦略にどのように影響しているのか、具体的な事例を交えて探ることができます。
10. なぜ円安・円高が起こるのか?
円の価値が上がったり下がったりする「為替変動」は、旅行や輸入品の価格など、日常生活にも関係するテーマです。
ニュースでよく聞く「円安」「円高」の原因や影響を、自分の言葉で整理して発表できれば、非常にレベルの高い探究活動になります。
まとめ:自分の興味から始めよう
経済のテーマは幅広く、難しそうに見えるものでも、身近な出来事や興味からつなげていけば、深く探究できます。まずは気になるキーワードを選び、ニュースや統計データに触れてみるところから始めてみましょう。
「なぜ?」と感じたことを掘り下げていくことが、探究の第一歩です。経済の視点から社会を見ることで、物事の見方が大きく変わるかもしれません。

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