SNSやYouTube、投資系ブログで活躍する“バーチャル投資家”たちの多くが、個別の銘柄や具体的な取引内容には言及せず、抽象的な相場観や一般論を語る傾向があります。これはなぜなのでしょうか?本記事では、投資情報の発信における実態と注意点を解説します。
バーチャル投資家とは?その定義と活動スタイル
バーチャル投資家とは、実名や実口座を明かさずに、ネット上で投資に関する情報発信を行う人物を指します。多くはSNS(X、旧Twitter)、YouTube、note、ブログなどを中心に活動しており、「プロっぽさ」や「相場観の鋭さ」でフォロワーを集めます。
中にはアイコンがアニメキャラだったり、声出しナシの音声合成で解説する者もおり、顔出しや証拠の提示を避けることで情報の信頼性がグレーゾーンになりやすい特徴があります。
なぜ個別銘柄を避けて一般論ばかりなのか?
理由のひとつは責任リスクの回避です。特定の銘柄を推奨し、それが下落した場合に「●●のせいで損した」と批判されるリスクを避けるため、相場全体の動きやチャートの見方といった抽象的な話に留めていることが多いです。
また、金融商品取引法の観点でも、誤って「助言業」に該当するような発言をすると無登録業者として行政処分を受けるおそれがあるため、意図的に“当たり障りのない範囲”での発言を選んでいるケースもあります。
実例:よくある“無難な発信”のパターン
- 「相場が荒れてきましたね。こういうときはキャッシュを多めに」
- 「MACDとRSIを見るとそろそろ反転の兆しが…?」
- 「今は割高感が強いので慎重にポジション調整したい局面です」
これらの発信は、一見もっともらしいようでいて、実際には売買の根拠も対象銘柄も明かされていません。裏を返せば、予想が外れても責任を取る必要がないスタンスとも言えます。
情報の精度や実力はどう見抜く?
過去の発言と実際の市場の動きを照らし合わせてみるのがひとつの手です。発言が断片的かつ抽象的であればあるほど、検証が困難になります。
また「的中したときだけ投稿を残し、外れた投稿は削除する」といった手法もあるため、一貫性やトレード履歴の開示があるかは重要な判断材料です。
そもそも“バーチャル”情報に依存しすぎるリスク
バーチャル投資家の情報はエンタメ的要素も強く、「投資助言」としては未検証なものも多いです。実際の損益責任はすべて自分に帰属するため、参考にする場合はあくまで補助的な視点とするのが現実的です。
特に、SNSで「この銘柄で1億円達成しました!」などと謳っているアカウントには、ポジショントークや虚偽表示の可能性もあり、十分な注意が必要です。
まとめ:バーチャル投資家は参考程度に、自分の軸を持つことが最重要
バーチャル投資家が個別の話題を避け、一般論に終始するのはリスク管理や法的懸念から来る自然な流れです。そこに「怪しい」「ボロが出ないようにしている」といった印象を持つのも無理はありません。
しかし最終的に重要なのは、自分自身の投資判断力です。情報は幅広く取りつつ、誰かの意見に振り回されることなく、しっかりと自分の軸をもって行動しましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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