初めての信用取引で買った株が値下がりしてしまったとき、「数週間塩漬けにしよう」と考える方も少なくありません。しかし、信用取引には現物取引と異なるコストやリスクが潜んでいます。今回は、SBI証券を例に、信用買いを数週間保有した場合にかかる費用とリスクについてわかりやすく解説します。
信用取引とは?現物取引との違いを確認
信用取引は、証券会社から資金や株を借りて売買を行う投資方法です。自分の資金の約3倍まで取引できる点が魅力ですが、その分リスクやコストも増えます。
現物取引では、株を買ったらそのまま保有するだけで費用はかかりませんが、信用取引では株を保有している間も一定のコストが発生します。
SBI証券における信用買いのコスト
SBI証券では、信用買い取引において以下のような費用が発生します。
- 買方金利:年率2.8%(2024年6月現在・一般信用)
- 品貸料(逆日歩):制度信用取引で発生する可能性あり
- 管理費:一般信用ではかからないが、制度信用では1日数十円かかることも
例えば、280万円分の株を信用買いし、2.8%の金利が発生した場合、1日あたりの金利は約215円、1週間で1,500円程度になります。
「逆日歩」とは?制度信用特有のリスク
制度信用取引では、貸株の需給バランスにより、逆日歩(ぎゃくひぶ)という追加コストが発生することがあります。逆日歩とは、株を借りて売った投資家が、買い手に対して支払うコストです。
信用買いの投資家にとっては直接の費用ではありませんが、制度信用を利用していると、銘柄によっては買い方にも逆日歩が転嫁される場合があります。人気銘柄や貸借銘柄には注意が必要です。
当日手数料0円でも保有コストは存在する
SBI証券では、現物取引・信用取引ともに売買手数料は基本無料ですが、信用取引の保有には金利や管理費がかかるため、長期保有すればするほどコストがかさみます。
仮に2週間保有すれば、上記の例では約3,000円以上の金利負担が発生する計算になります。
損失回避のポイントと戦略
株価が戻る可能性が高いと感じる場合でも、信用取引では「維持率」の問題が付きまといます。株価がさらに下落すると、追証が発生するリスクもあります。
可能であれば、損切りのルールを定めておくか、一定の含み損が出た段階で現物に切り替えるなどの戦略を検討しましょう。特に初めて信用取引を行う場合は、損失よりもリスク管理を優先することが重要です。
まとめ:信用買いの塩漬けには注意が必要
信用取引で株を塩漬けにすると、売買手数料がゼロでも金利・逆日歩・管理費などのコストが日々発生します。これらの費用は最終的な損益に大きく影響するため、短期間でも油断は禁物です。
今回のように初めての信用取引で不安がある場合は、証券会社のサポートセンターに問い合わせたり、信用取引の明細画面で費用を確認したりして、「思わぬ出費」を避けるよう心がけましょう。

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