SBI証券の「実現損益」と「資産残高」にズレを感じたことはありませんか?たとえば、実現損益で80万円のプラスが表示されているのに、資産残高では30万円ほどしか増えていないといったケースです。この記事ではその理由をわかりやすく解説し、投資管理の見直しにも役立つ知識をご紹介します。
実現損益とは何を意味するのか
「実現損益」とは、売却が完了した株や投信などの売買によって確定した損益です。つまり、評価額ベースではなく、売却後に確定した損益のみが反映されています。
たとえば、10万円で買った株を18万円で売った場合、8万円が「実現益」となります。この数字は含み益ではないため、現金化可能な資金の増加を意味しています。
資産残高と実現損益のズレの主な原因
実現損益が80万円でも、資産残高がそれに比例して増えない理由は主に次の要素です。
- 再投資:利益を使って別の株を購入している
- 税金の控除:源泉徴収で利益の約20.315%が自動的に引かれている
- 損切りと利益の相殺:異なる取引の損益で差引が行われている
たとえば80万円の実現益があっても、源泉徴収税として約16万円が差し引かれ、残り64万円が口座に反映されます。さらに、その一部で他の銘柄を購入していれば、現時点の資産残高には反映されていない可能性があります。
Excelでの管理とSBI証券の表示の違い
Excelなどで独自に資産推移を管理している場合、配当金、手数料、税金、信用取引の金利などが計上漏れしていることがあります。SBI証券ではこれらの要素も含めて総合的に表示されているため、実際の利益とずれが生じる原因になります。
また、エクセルでは未決済のポジション(評価損益)を含めた算出になっていることもあり、リアルタイムでの残高比較が難しいこともあります。
再投資がもたらす「利益が見えにくい」現象
実現した利益を使ってすぐに再投資している場合、口座の「現金」部分は大きく増えておらず、資産残高は「評価額」に左右されやすくなる傾向があります。
たとえば、80万円の利益のうち60万円を新たな株に再投資した場合、それが値下がりすればトータルの評価額は30万円程度に減ることもあります。これは投資自体が悪いのではなく、「現金化していない」ことによる見かけの現象です。
証券口座の明細や取引履歴を定期的に確認しよう
SBI証券では、「実現損益レポート」や「取引履歴」の詳細を閲覧可能です。これらを定期的に見直すことで、
- 税金の影響
- 手数料・管理費
- 分配金や配当金の扱い
などの要素を把握でき、自分のExcel記録との整合性チェックがしやすくなります。
まとめ:数字のズレは不安材料ではない
実現損益と資産残高のズレには、税金、再投資、評価損益、配当、手数料といった要因が複雑に絡み合っています。焦らず、これらの違いを理解しながら、定期的に証券会社のレポートと自分の管理データを照合していくことが重要です。
今後の資産形成のためにも、数字の意味をしっかり理解し、長期的な視点での運用判断を心がけましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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