逆指値付通常注文で表示される損益がプラスになる理由とは？誤解しやすい注文画面の見方と注意点

株式投資ではリスク管理の一環として逆指値注文を活用するケースが多くあります。しかし、注文時に表示される概算損益額が実際の意図と異なる表示になることで混乱することがあります。今回は「逆指値付通常注文」の概算損益額がプラス表示される原因と、その対処法について解説します。

逆指値付通常注文とは？

逆指値付通常注文とは、指定した価格で株式を購入しつつ、一定の価格を下回ったら損切りのために自動で売却注文を出すという注文方式です。たとえば、株を1,000円で購入し、900円で成行売却する逆指値を設定することで、急落時の損失を限定できます。

この注文方法は「買い注文（通常注文）」と「売り注文（逆指値）」がセットで出されるため、一見複雑に感じられるかもしれません。

なぜ損切りなのに損益がプラス表示されるのか？

多くの証券会社の注文確認画面では、「約定予定価格」と現在価格との差で損益を計算して表示しているケースがあります。そのため、購入価格がまだ確定していない状態では、あくまで「今の価格」と比較して損益を表示する仕様になっているのです。

たとえば、現在の株価が1,050円で、逆指値を900円に設定した場合、「今売れば利益が出る」として損益がプラスに表示されることがあります。これは実際の購入価格（例：1,000円）との損益ではないため、混乱を招きがちです。

実例：誤解しやすい損益表示の具体例

以下はある証券会社で見られるケースです。

このように、まだ購入が確定していない段階での「売却予定価格と現在価格」との差が計算対象となるため、あくまで参考値であることを理解しておきましょう。

損益の正確な判断には約定確認が必須

注文確認画面で表示される損益は、実際の約定価格とは一致しない可能性があるため、最終的な損益判断は「取引履歴」や「約定履歴」で行うべきです。

また、注文後の価格変動によって逆指値のトリガー価格が成立しないこともあり、実際に損切りが行われるとは限らないため、動きの激しい銘柄では特に注意が必要です。

まとめ：逆指値注文時の損益表示に惑わされないために

逆指値付通常注文はリスク管理に有効な手段ですが、確認画面の損益表示はあくまで参考であり、購入価格確定前後で異なるロジックで表示されていることがあります。

正確な判断のためには、約定価格の確認と注文履歴の定期的なチェックが不可欠です。初心者の方は、注文前に証券会社のマニュアルやFAQを確認し、画面表示の仕様を理解してから注文を出すように心がけましょう。

rieki

こんにちは！利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。