チャート分析は万能なのか?ファンダメンタルズとテクニカルの本当の関係とは

外国為替、FX

為替や株式市場では「チャートを見れば値動きは分かる」と言われることがあります。しかし現実には、トランプ前大統領の発言や日銀の政策決定のようなファンダメンタル要因が突発的に市場を動かす場面も少なくありません。この記事では、チャート(テクニカル分析)とファンダメンタルズ分析のバランスや、チャートに“決まった動き”は存在するのかを検証します。

チャートに全てが織り込まれているという考え方

テクニカル分析の前提として、「全ての情報はチャートに織り込まれている」という考え方があります。これは、過去の価格と出来高が市場参加者の心理や行動を反映しており、将来の値動きも過去のパターンから予測できるという信念に基づいています。

例えば、過去にもトレンドラインを何度も跳ね返されたポイントは、次も意識されやすく、反発しやすいというような「再現性」があるのです。

ファンダメンタルズが価格を動かすリアルな瞬間

一方、ファンダメンタルズ要因は突発的かつ影響力が大きく、チャートの想定を破るような値動きを生むこともあります。例として、トランプ氏の再選に関する報道や、日銀のサプライズ政策変更が挙げられます。

2022年12月、日銀が予想外のYCC政策の修正を発表した直後、ドル円は1日で5円近く下落しました。テクニカル上のサポートラインは次々に突破され、チャート分析が機能しない場面だったといえるでしょう。

テクニカルとファンダメンタルズ、どちらが正しいのか?

どちらも正しく、どちらも不完全です。テクニカル分析は普段の相場において威力を発揮しますが、ファンダメンタルズの材料が出た瞬間には「後付け」に過ぎないこともあります。

逆に、ファンダメンタルズの材料が出尽くした後の相場では、テクニカルが機能することも多く、両者をうまく使い分ける柔軟性が求められます。

実際のトレードで意識すべきポイント

  • 経済指標発表や要人発言の時間を把握し、ポジション調整を行う
  • チャートパターンや移動平均線に頼りすぎず、ニュースにも目を向ける
  • テクニカルが崩れた時に潔く損切りできる判断力を持つ

特にFXにおいては、「指標後の方向性」に注目するトレーダーが多く、材料とチャートの両方を見る習慣が重要です。

「チャートで決まっている」ように見える理由

人間の行動には一定のパターンがあり、それがチャート上にも反映されるため、「動きが決まっている」と感じられることがあります。代表的なのが「ダブルボトム」や「ヘッド&ショルダー」といった定番のパターンです。

しかし、これは確率論であり絶対ではありません。特にボラティリティの高い局面では、パターンを無視した大きな動きが起きやすく、チャートパターンの信頼性は相対的に低下します。

まとめ:チャートも材料も両方を活かすのが勝ち筋

チャートには多くの情報が詰まっており、テクニカル分析は非常に強力なツールです。しかしそれだけに頼り切るのはリスクも伴います。ファンダメンタルズとテクニカルを組み合わせた総合的な判断こそが、継続して勝つための鍵となります。

「どう動くかは決まっている」ように見えても、それはあくまで“その瞬間”の仮説です。現実の相場では、あらゆる情報を整理して自分の中で納得のいく仮説と行動計画を立てることが、成功への最短ルートです。

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