個人向け国債、とくに10年変動金利型の国債は、長期的な資産運用の柱として広く利用されています。しかし、最近では利率の低下が続き、「解約した方がよいのでは?」と不安になる方も少なくありません。本記事では、利率が1.5%を下回る可能性が指摘される中で、個人向け国債の現状とこれからの資産防衛の考え方について解説します。
個人向け国債とは?その基本構造を理解しよう
個人向け国債には「3年固定」「5年固定」「10年変動」の3種類があり、特に人気があるのが10年変動型です。このタイプは半年ごとに利率が見直され、一定の最低利率(現在は年0.05%)が保証されています。
また、中途解約も可能で、発行から1年が経過すれば解約できる点も安心材料の一つです。ただし、直近2回分の利子が差し引かれる点には注意が必要です。
なぜ今、利率が下がり続けているのか?
利率は日本の長期金利に連動しています。日本銀行の金融政策の影響を強く受け、低金利政策が継続されている現在では、利率もそれに伴い抑制されています。
実際、2024年に入ってからも10年変動型の利率は1.5%を下回る状況が続いており、「これからは1.0%を切るかも」との見方も現実味を帯びています。
解約のメリットとデメリット
【メリット】資金を流動性の高い商品や、インフレに対応できる資産に振り向けることが可能です。特に今後金利上昇が見込まれる場合は、国債を解約してより高利回りの選択肢に乗り換える判断も合理的です。
【デメリット】一度解約すると再び同条件で再購入できる保証はありません。特に国債は元本保証付きであり、リスクの少ない資産運用を望む方にとっては依然として魅力的な存在です。
代替案:どんな運用にシフトすべきか?
解約後の資金の行き先として注目されているのは、次のような選択肢です。
- 高金利の定期預金(ネット銀行など)
- 物価連動国債
- 外貨建て債券(為替リスクあり)
- インデックス型の投資信託
ただし、リスクとリターンのバランスを見極めることが重要です。たとえば外貨債券は為替の変動によって元本が目減りする可能性があります。
他の投資家はどうしているのか?
現状では、完全に解約する人はまだ少数派ですが、10年国債の満期後に再投資せず、別の選択肢を検討する人は増えています。SNSや投資系コミュニティでも「利率が下がるなら流動資金として待機させる」という意見が見受けられます。
また、10年変動型国債の利率がこれ以上下がれば、定期預金との利回り差も縮まり、相対的な魅力が薄れる可能性があります。
まとめ:利率だけでなく、目的とリスク許容度で判断を
10年国債の利率が下がり続けている今、確かに解約を検討する理由はあります。ただし、大切なのは利率だけに惑わされず、自身の投資目的・リスク許容度・ライフプランに合わせて判断することです。
「守りの資産」をどのように配置するかを再考し、必要に応じてファイナンシャルプランナーや専門家のアドバイスを受けるのも一つの方法です。

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