特定口座からNISA口座への買い替え戦略と損出し活用|税金を抑える株式投資の実務ポイント

株式

株式投資においては、保有銘柄の口座変更や損出しを活用した節税対策が重要です。特に、特定口座で保有している銘柄をNISA口座に移したい場合や、含み損のある株を売却して他の利益と相殺したい場合には、いくつかの手順と注意点を押さえておく必要があります。

特定口座からNISA口座へ同銘柄を買い替える基本の流れ

まず、同じ銘柄を特定口座からNISA口座へ買い替える際の一般的な流れは以下の通りです。

  • ①当日朝に特定口座の株式を成行で売却
  • ②売却約定後にNISA口座で同銘柄を購入

売却と購入のタイミングをずらすことで、NISAへの重複保有ルール(同日売買で税優遇対象外になるリスク)を回避できます。ただし、株価の変動リスクには十分注意が必要です。

1日のうちに同銘柄を複数回取引できるのか?

特定口座・NISA口座いずれも、現物株取引であれば同一営業日に同銘柄を複数回売買すること自体は可能です。ただし、証券会社によっては「NISAで同日中に取得した銘柄の譲渡益は非課税とならない」等の規定がありますので、事前に取扱ルールを確認することが重要です。

また、NISAは「買付のみ非課税対象」であり、同日内での損出し目的の往復売買を繰り返す行為は課税対象となるケースもあります。

損出しによる配当課税の控除の仕組み

質問にもあるように、平均取得価格700円で保有している銘柄を600円で売却する場合、実現損(譲渡損)が100円/株発生します。この損失は、同年内に得た他銘柄の配当所得や譲渡益と損益通算が可能です。

たとえば、他の特定口座で得た配当収入に対して源泉徴収された税金がある場合、この損失を使って確定申告による還付を受けられることがあります。ただし、NISA口座内の利益や配当はそもそも非課税であるため、損益通算の対象外です。

損出しと買い戻しの注意点(タックスルール)

損出しと同銘柄の即時買戻しについては「課税回避を目的とした同日売買を否認されるリスク」も指摘されています。税務上は、同一銘柄を同日に売ってNISAで買い直すと、「実質保有が継続している」とみなされる可能性もゼロではありません。

そのため、数日~数週間の売買間隔を空けるか、異なる証券会社のNISA口座で購入するなど、リスク回避策を検討するとよいでしょう。

楽天証券・SBI証券などでの操作例と実務的アドバイス

楽天証券では、特定口座・NISA口座の保有株は明確に分かれて表示されており、成行注文後すぐにNISAで購入するには、保有株の約定確認を待つ必要があります。

例:楽天証券で朝9:00に特定口座で100株成売→9:05にNISA口座で100株成買(株価変動リスクあり)。
なお、損益通算は証券会社が自動的に行いますが、確定申告が必要なケースもあるため、国税庁サイトなどで最新情報を確認してください。

まとめ|買い替えと損出しの効果を最大化するには

特定口座からNISA口座への同銘柄買い替えは、非課税の恩恵を得るための有効な手段ですが、税務上のルールや証券会社の仕様をしっかり把握することが重要です。

損出しによる税金控除も、年末のタイミングでうまく活用することで、配当課税の還付を受けることが可能です。計画的に売買タイミングを調整し、必要に応じて税理士や証券会社に相談しましょう。

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