株式投資を始めたばかりの方にとって、成行注文や指値注文、そしてPTS価格など、専門用語や仕組みが難しく感じられることはよくあります。この記事では、SBI証券で現物株を指値注文したにも関わらず、注文が通らない原因とその対処法を初心者向けに丁寧に解説します。
成行注文と指値注文の違いを再確認
まず基本的な仕組みを確認しましょう。成行注文は価格を指定せず、その時点の最良価格で確実に約定(売買成立)を狙う注文です。一方、指値注文は「○○円で買いたい/売りたい」という希望価格を指定する方法です。メリットは希望価格で売買できることですが、その価格で売買相手が現れなければ約定しません。
たとえば、株価が500円のときに「490円で買いたい」と指値しても、誰もその値段で売ってくれなければ、注文は「注文中(未約定)」のまま残り続けます。
指値注文が約定しない理由
SBI証券で指値注文をしたのに「注文中」のまま変化がない理由には、以下のようなものがあります。
- 注文した価格に売り注文が出ていない
- 注文が市場の取引時間外に出された
- 注文先が「PTS(私設取引所)」になっている
- 注文の有効期限が短い、あるいは当日限り
「注文価格は現在の株価より上なのに買えない」という場合、注文市場と株価の市場が異なるケースが非常に多いです。
PTS価格と東証価格の違いに注意
PTS(私設取引システム)はSBI証券が提供する「夜間や早朝に取引ができる」独自の取引市場です。たとえば、夜間にPTSの価格が510円でも、東証(通常市場)の価格が500円なら、東証の営業中にはPTS価格は無視されるのが一般的です。
つまり、注文時に参考にすべき価格は、東証のリアルタイム株価(板情報)です。昼休みなどで価格表示が止まって見える場合は、最新の気配値や取引情報を確認しましょう。
指値注文を成立させるコツ
以下のような工夫をすれば、指値注文が約定する可能性が高まります。
- 直近の出来高と気配値を確認して指値価格を調整
- 注文の有効期限を「週末まで」や「期間指定」にする
- 成行と併用して柔軟に対応(たとえば一部を指値・一部を成行)
- 注文する市場(東証orPTS)を意識して選ぶ
たとえば、現在の東証株価が495円で、気配値が「買い:493円/売り:497円」だった場合、495円や496円で指値を入れると成立しやすくなります。
注文時の画面設定にも注意
SBI証券の注文画面では、「注文市場」が「PTS」に設定されていないかを確認しましょう。意図せずPTS市場にしてしまっていると、東証の取引時間中に注文しても一向に約定しません。
また、注文の時間帯にも注意が必要です。東証は9:00~11:30と12:30~15:00が取引時間です。それ以外の時間に出した注文は、翌営業日の始値以降に処理されます。
まとめ:指値注文を成功させるには仕組みの理解がカギ
株式投資における指値注文は、希望価格での取引を実現する強力な手段ですが、市場の動きや注文先の違いを理解していないと、いつまでも「注文中」になってしまいます。
初心者の方は、東証の現在値と気配情報を中心に注文価格を設定することをおすすめします。市場の仕組みを正しく理解すれば、投資の失敗を防ぎ、より賢く株取引を進めることができます。

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