楽天証券のIFDリンク注文で複数エントリー&利確を揃える方法とは?

株式

楽天証券の「MARKETSPEED II」や「武蔵ツール」を使ってIFD(イフダン)リンク注文を活用しているトレーダーの中には、「複数回のエントリー注文で利確・損切りを統一したいのに、注文が通らない」「クロス決済エラーが出て追加注文できない」といった悩みを持つ方が少なくありません。本記事では、複数回エントリーでもスマートに利確を統一するための実践的な設定方法と注意点を解説します。

IFDリンク注文の基本と制限を理解する

IFD(イフダン)リンク注文とは、新規注文と同時に利確・損切りを自動で設定できる便利な注文方式です。ただし、楽天証券のツールでは「注文に対して1セットのリンク注文」という仕様上、同一銘柄・同一建玉で複数のリンク注文が重なるとエラーが発生します。

特に「クロス決済〜〜」と表示されるのは、同じ建玉に対して異なる決済注文が競合している状態。これはツールが「ポジションを1つの注文でしか管理できない」仕様になっているためです。

ピラミッディングでの利確を揃えるには

ピラミッディング(分割買い増し)で複数価格帯にエントリーし、それらを統一して利確したい場合、以下の2つのアプローチが現実的です。

  • 新規注文時は「IFDなし」で建玉だけ確保し、あとで「OCO」などで一括利確設定をする
  • もしくは、あらかじめ必要株数分まとめて注文を出す(例:合計300株のIFDを先に1注文で設定)

楽天証券のIFDは「1注文=1決済」というシンプル構造のため、分割で注文を入れると決済の調整が効きません。これを回避するには、1つの建玉で管理するか、後からOCOや逆指値などを手動で追加設定する必要があります。

現場で使える実践設定例

TOYOTA株を例に、2300円、2305円、2310円と段階的に100株ずつエントリーし、利確を2340円、損切りを2260円に統一したい場合、以下のように設定する方法があります。

  1. まず、2300円で100株を「成行+IFD(利確40Tick/損切り40Tick)」で注文
  2. 次に、2305円では「通常の成行注文」で新規注文のみを出す
  3. 2310円でも同様に「新規成行注文」だけを出す
  4. エントリー後、建玉合計300株に対してOCO注文(全建玉をまとめて利確・損切り)を手動で設定

このようにすれば、エントリーは段階的に、決済は一括で管理できます。

楽天証券で使える注文の組み合わせと代替策

楽天証券では、IFD・OCOの組み合わせは可能ですが、IFD注文同士の複数同時運用には制限があります。もし複数エントリーごとに別々の決済ルールを柔軟に運用したい場合は、SBIネオトレード証券松井証券のネットストック・ハイスピード注文など、注文自由度が高いツールの導入も検討しましょう。

特に、アルゴ注文や条件付き注文が細かく設定できる証券会社では、「ポジションごとに異なる条件で決済」なども可能となり、自由度が増します。

まとめ:複数建玉をうまく管理するには工夫が必要

楽天証券のIFDリンク注文は非常に便利ですが、仕様上の制限により複数回に分けたエントリーには一部制約があります。利確位置を揃えるためには、新規注文をシンプルに行い、OCOでの一括決済を活用するのがベストです。

今後も安定した取引を目指すなら、注文ツールの特性を理解し、目的に応じて他社のツール活用も視野に入れるとよいでしょう。

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