株式やFXなどのトレーディングにおいて、「同値撤退(建値撤退)」は頻繁に起きる現象です。これはエントリーと同じ価格でポジションを手仕舞うことを指しますが、なぜその価格で急に反発したり、動きが止まったりするのでしょうか。この記事では、同値撤退が集中するポイントとその背景にあるトレーダー心理について解説します。
同値撤退・建値撤退とは何か
「同値撤退(建値撤退)」とは、ある価格でポジションを取った後、含み益や含み損を経て再びその価格に戻ったタイミングで損益ゼロで手仕舞う行為を指します。
たとえば、ある銘柄を1,000円で買った後、950円まで下落し、その後再び1,000円に戻った時点で「もう下がるのは嫌だ」と思って売る行動が典型です。心理的な安堵感から撤退が選択されます。
同値撤退が起きやすい価格帯の特徴
エントリーポイント付近の価格は、同値撤退が集まりやすいゾーンです。特に短期トレーダーの多い銘柄では、過去のエントリー価格に近づくと売買が急増します。
また、高出来高で反転した価格や、直近の高値・安値などのラインも意識されやすく、同値撤退が起こりやすい傾向にあります。
同値撤退が集中するとどうなる?
同値撤退が集中する価格では、一時的な反発や失速が起こることがあります。売り圧力・買い圧力の両方が交錯するため、値動きが重くなりやすいのです。
たとえば上昇局面で過去のエントリーポイントに戻った場合、そこで売るトレーダーが増え一旦押し目になることもあります。逆に下落トレンド中に過去のショートエントリー価格に戻ると、利益確定の買戻しが起きて価格が下げ止まる場合もあります。
チャート上で建値撤退を予測する方法
チャート分析により、建値撤退の価格帯をある程度予測することが可能です。以下のポイントを意識するとよいでしょう。
- 長いヒゲをつけたポイント:一度反転している可能性が高く、同値勢の意識が集まりやすい
- 高出来高のローソク足:大量のポジションが建てられた可能性があり、建値の集まり
- 直近のレジスタンス・サポートライン:心理的節目になりやすく同値勢が集まる
特に、インジケーターを併用して出来高の急増やローソク足のパターンを見極めることが効果的です。
実際のトレードにどう活かすか
自分の建値に戻ってきたとき、焦って撤退してしまうのではなく、市場の勢いを見極めることが重要です。
例えば、「同値撤退が集中しているけれど、買いの勢いが強ければホールドを継続する」というように、機械的に撤退せず冷静に判断することで勝率が上がるケースもあります。
また、ポジションを小分けにして分割決済することで、心理的負担を軽減し、同値撤退による損失機会を減らす工夫も有効です。
まとめ:同値撤退の価格帯を理解して有利に立ち回ろう
同値撤退が起きやすい価格帯は、多くのトレーダーが注目するポイントでもあります。そこに市場心理や過去の値動きを重ねて分析することで、押し目・戻りの狙い目として有効に活用できる可能性があります。
冷静な視点でチャートと向き合い、感情的な撤退に流されず、より戦略的な売買判断につなげていきましょう。

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