信用金庫で融資を受ける際に「一口3万円の出資金が必要」と言われて戸惑った方もいるかもしれません。株式投資やNISAとは違うのか?損はしないのか?今回は、信用金庫における『出資金』の仕組みについて、初心者にもわかりやすく解説します。
信用金庫の「出資金」とは?
信用金庫は、株式会社ではなく「協同組織金融機関」です。つまり、一般的な銀行とは異なり、地域の会員(組合員)の出資によって成り立っています。この「出資金」は、いわば会員になるための“入場料”のようなもので、出資者は株主ではなく組合員と呼ばれます。
たとえば、ある信用金庫では「1口1万円、最低3口から出資」といった条件があり、このようにして出資することで組合員として融資や各種優遇を受けることができるようになります。
なぜ融資を受けるのに出資金が必要なのか?
信用金庫では、地域の人々が組合員となり、互いに助け合う関係を基本にしています。そのため、融資を受けるには基本的に会員(出資者)であることが前提となっている場合が多いのです。
このため、初めて信用金庫から融資を受ける際に「出資金が必要です」と案内されるのはよくあることです。これは返ってこないお金ではなく、原則として退会時に返金される性質を持っています。
「株」や「NISA」との違いは?
よく「信用金庫の出資金は株と同じですか?」という疑問が聞かれますが、厳密には株式とは異なります。信用金庫の出資金は証券取引所に上場されるものではなく、譲渡・売却はできません。また、配当もありますが、出資額に対して一定の利率(例:年0.3〜1%程度)で支払われるにとどまります。
NISAのような金融商品とは全く異なるもので、あくまで「組合員になるための参加証」のような位置づけです。
出資金の扱いとリスクは?
原則として、信用金庫を退会すれば出資金は返還されます。ただし、破綻した場合には元本が戻らない可能性もゼロではありません。とはいえ、全国的に見ても信用金庫の経営破綻は極めて稀であり、実際には大きなリスクを感じる必要はないでしょう。
また、配当金が出ることもあります。たとえば、1口1万円の出資に対して年0.5%の配当がある場合、3万円出資していれば年間150円の配当が受け取れることになります。
手続きはどうする?必要な持ち物は?
出資の手続きは、信用金庫の窓口で融資契約とあわせて行われるのが一般的です。印鑑や本人確認書類(運転免許証など)、出資金の現金もしくは口座振替の手続きが必要になります。
また、領収証や出資証書のような書面が発行されることもありますので、保管には注意しましょう。
まとめ:出資金は「融資を受けるための会員証」
信用金庫の出資金は、株や投資商品とは異なり、地域の協同組織に参加するためのものです。融資を受けるための条件となっている場合が多く、原則として退会時には返還されます。金利や投資リターンを目的とするものではありませんが、地域密着型の金融サービスを受ける一歩としてはとても重要です。
不明点があれば信用金庫の担当者に遠慮なく確認し、納得のうえで出資することをおすすめします。

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