高金利の借金と積立NISAの両立は可能か?28歳投資家のための最適な資産戦略とは

資産運用、投資信託、NISA

投資を続ける一方で高金利の借金を抱えている――これは多くの人が直面しうる資産運用のジレンマです。特に積立NISAで資産を築きながら、年率18%ものカードローンがある場合、その選択は慎重に行う必要があります。本記事では、28歳でFANG+に月6万円投資している方が抱える「積立NISAか借金返済か」という選択肢について、ファイナンスの観点から徹底的に検討していきます。

■カードローン年率18%の重み

年率18%という数字は、投資で得られる利益と比較しても非常に高く、複利で考えると莫大な損失につながる可能性があります。

例えば、120万円の借金を18%で1年間放置すると、利息だけで約21万6,000円(単利換算)に達します。年利24%で運用している積立NISAでも、税金やリスクを考慮すれば、それを上回る実質利回りは見込めません。

■積立NISAを売却して一括返済する選択肢

1:積立NISAを全売却し借金完済という方法は、数字上は最も合理的な選択です。売却益が+24%ある状態で売れば、利益確定もでき、18%という高利の負債を即座に清算できます。

実例:120万円の評価額 × 1.24 = 約149万円。仮に売却して20%課税されても、利益確定後の手取りは約144万円程度となり、借金を完済したうえで現金が多少残ります。

■投資は停止して借金返済に充てる方法

2:投資を一時停止して毎月6万円を返済に充てるという方法は、リスクを減らしつつ投資成果を維持したい方に向いています。利息の増加は避けられませんが、完済が現実的に近づきます。

ただし、6万円の返済ペースでは完済に約20か月以上かかり、その間に利息も約20万円以上増える可能性があるため、最終的な総返済額は増えます。

■投資も返済も継続する分散型戦略

3:積立を継続しつつ最低返済のみ続けるという選択肢は、もっとも「危険性が高い」と言えます。というのも、借金の元本が減らないため、利息が累積し、返済額も長期的に膨らみます。

将来のリターンに期待して積立を続けたい気持ちは理解できますが、年利18%の負債を抱えたままでは「投資が帳消し」になってしまうリスクがあります。

■積立NISAの解約と再投資の現実

積立NISAは一度売却しても再開できます。年間120万円(月10万円)が上限となるため、今回のような「一度売って、借金完済後に再開」という戦略は、制度上も問題なく実行可能です。

長期的な資産形成を目指す上でも、まずは身軽になってから投資を再開する方が精神的にも経済的にも有利です。

■まとめ:最適な順序は「まず借金をなくす」

28歳という若さで、すでに投資に取り組み120万円を築いているのは素晴らしいことです。しかし、年率18%という高金利の負債は、何よりも優先して解決すべき課題です。

  • 最適解:積立NISAを売却して借金完済(選択肢1)
  • 次点:積立停止して返済加速(選択肢2)
  • 避けるべき:積立継続で返済先送り(選択肢3)

借金がなくなれば、今後の投資はより大きな安心感と自由をもって取り組めます。「攻める前に守る」――これが、お金を味方につける第一歩です。

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