アメリカによるイラン核施設への攻撃によって、中東地域は再び緊張状態に入りました。こうした地政学的リスクの高まりは、株式市場にも大きな影響を与えます。とくに防衛関連株やエネルギー(石油・天然ガス)関連株など、危機時に資金が集まりやすいセクターが短期的に上昇する傾向があります。本記事では、地政学リスクが拡大したときに上がりやすい株の特徴や、実際に注目されている銘柄について具体的に紹介します。
地政学リスクが株式市場に与える影響
戦争やテロ、国際的な軍事的対立が起こると、投資家は不確実性を嫌い、リスク回避の動きを強めます。その一方で、防衛やエネルギー関連など「戦争によって需要が高まる」と考えられる業種には資金が流入します。
今回のような中東情勢の悪化では、とくに原油価格が急騰する傾向があるため、エネルギー銘柄や資源インフラ関連が買われやすくなります。
防衛関連で注目される代表的銘柄
米国市場では、以下のような企業が買いの対象となりやすいです。
- ロッキード・マーチン(LMT):戦闘機やミサイルの供給で国防総省との契約が多い
- レイセオン・テクノロジーズ(RTX):防空ミサイルや軍事通信システムを展開
- ノースロップ・グラマン(NOC):核防衛システムや宇宙軍関連の受注にも強い
日本株であれば、IHI(7013)や三菱重工業(7011)など、防衛装備関連の製造・保守に関わる企業も注目されています。
エネルギー関連で期待される上昇銘柄
イランやホルムズ海峡を巡る緊張は、世界の石油供給に大きな不安を与えるため、原油先物が高騰します。
この流れを受けて買われやすいのが以下の銘柄です。
- エクソンモービル(XOM):米最大手の石油企業で、原油価格上昇時に強い
- シェブロン(CVX):中東情勢に敏感に反応しやすい
- INPEX(1605):日本を代表する石油・ガス開発企業
エネルギーETF(例:XLE、VDE)なども分散投資の観点から有効な選択肢となります。
なぜこれらの銘柄が買われるのか?
防衛関連株が上昇する主な理由は、紛争時に軍事支出が拡大することで、兵器や防衛装備の需要が急増するからです。これは受注の増加や利益拡大に直結します。
また、石油・天然ガス銘柄は、供給懸念による価格上昇の恩恵をダイレクトに受けるため、短期的に買い圧力が強まります。特に、原油先物が1バレル=100ドルに接近する動きが見られると、資金が一気に流入します。
今後の見通しと投資戦略
中東リスクは短期的に相場を動かしますが、長期にわたる材料となるかは不透明です。そこで重要なのが、チャート分析(テクニカル)です。
たとえば、RTX(レイセオン)は一目均衡表で転換線が基準線を上抜け、さらに雲上抜けの兆しが見られています。この動きが明確化すれば、2025年7月〜8月にかけて株価がピークを迎える可能性があります。
一方、XOM(エクソンモービル)は直近の高値圏で横ばいを続けており、地政学的ショックが続けば115〜120ドル台を試す動きも視野に入ります。
まとめ
中東情勢が悪化した際に上昇しやすい銘柄は、防衛関連株とエネルギー関連株が中心です。
とくに、RTX、LMT、XOM、INPEXなどは直近のチャートでも買いのシグナルが見られており、短期的には上昇余地が期待できます。
ただし、情勢次第では反転もあり得るため、テクニカル分析やニュースを常にチェックしながら慎重に投資判断を下すことが大切です。

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