「好況になると物が売れる」「不況になると売れなくなる」とはよく言われますが、そもそもなぜ急に景気が変わるのでしょうか?本記事では、高校生でも理解しやすいように、好況・不況のきっかけや景気の変動メカニズムを具体例と一緒に解説します。
景気の変動は“循環”している
経済はいつも安定しているわけではなく、「景気循環(けいきじゅんかん)」という波のような動きをしています。
景気循環は「好況→後退→不況→回復→好況…」というように繰り返し起きます。これは自然現象ではなく、人や企業の行動・政策・外部要因が重なって起きるものです。
好況から不況へ変わる理由
好況が続くと、企業はどんどん生産を増やし、設備投資をして人をたくさん雇います。けれど、次第に「物が余る」「人手不足で給料が上がりすぎる」「原材料の価格が上がる」など、コストが増え利益が減り始めます。
すると企業は「ちょっとブレーキをかけよう」と投資を控え始め、一気に経済全体が減速。それが不況の始まりになります。
不況から好況へ変わる理由
不況が長引くと、企業は在庫を減らし、無駄を省いてコストを下げます。また、政府や日銀が金利を下げたり、公共事業を増やしたりして景気を刺激します(これを「景気対策」といいます)。
このような動きの中で、物価が安くなり、再び買い物がしやすくなると、少しずつ人々の消費が戻ってきて、やがて企業も元気を取り戻します。
実例:コロナショックとその後の景気
2020年の新型コロナウイルスでは、外出制限や工場停止により、世界中が急激な不況に陥りました。しかし、その後、政府の補助金やゼロ金利政策により、株価が回復し、経済も好転に向かいました。
このように、不況にも必ず終わりがあり、適切な対策や市場の反応で回復するのです。
景気を左右する主な要因
- 人々の消費意欲(消費が増えると景気も上がる)
- 企業の投資(設備投資が増えると雇用も増える)
- 政府や中央銀行の政策(金利、財政支出など)
- 海外の経済状況(輸出入の増減など)
- 戦争・自然災害・パンデミックなどの突発的要因
まとめ
景気は自然と上下するわけではなく、人や企業の行動、政府の政策、外的な出来事などが複雑に関係しあって変動しています。
「なぜ急に景気が変わるの?」という疑問の答えは、「経済は感情と情報に敏感で、ちょっとした変化でも全体に大きく影響するから」なのです。これを理解すれば、ニュースや授業での経済の話もぐっと身近になります。

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