トルコリラ長期保有の戦略とスワップ運用の注意点|為替差損との向き合い方を解説

外国為替、FX

スワップポイント狙いで高金利通貨を長期保有する投資スタイルは、一定のインカムゲインが期待できる反面、為替変動による評価損益には常に向き合う必要があります。特にトルコリラのように長期的に下落トレンドが続く通貨の場合、スワップと為替差損のバランスが運用成績に大きく影響します。今回は、トルコリラを120ロット保有しているスワップ投資家のケースをもとに、判断のポイントや見直すべき視点を解説します。

スワップポイントによる利益と為替差損の関係

スワップ投資の魅力は、高金利通貨を保有しているだけで毎日一定の利益が入ってくるという点にあります。たとえばトルコリラは政策金利が高いため、日々のスワップポイントは大きく、2年という長期であれば累積額も相当なものになります。

しかしその反面、通貨価値が継続的に下落することで、スワップで得られた利益を大きく上回る為替差損を抱えるリスクもあります。つまり、「時間をかけて得たスワップ利益が、急激な為替変動で一瞬にして吹き飛ぶ」ことも起こり得ます。

ナンピンとポジション整理のタイミングを見極める

ナンピン(価格が下がるごとに買い増す手法)は、平均取得単価を下げる有効な手段ではありますが、通貨下落のトレンドが止まらない場合は、含み損が膨らむリスクも大きくなります。

今回のケースでは、5.7からスタートし、現在は3.68という大幅な下落の中でナンピンされており、含み損を抱えるロットも多い状態です。スワップを狙うにしても、一部ポジションの利確や整理を行って評価損益のバランスをとる判断も必要になります。

レバレッジが低いことのメリットと注意点

レバレッジ1.4倍という慎重な運用は非常に堅実で、急落時のロスカットリスクは抑えられています。これは高金利通貨でのスワップ投資において重要なリスク管理の一つです。

しかしながら、評価損を放置したままスワップだけを重視しすぎると、「出口戦略」が不透明になるリスクがあります。最終的にいつ、どの価格帯でポジションを手仕舞いするのか、明確なシナリオを持っておくことが重要です。

今後の見通しと投資戦略の再考ポイント

現在のトルコリラは歴史的安値圏にあり、金融政策の転換やインフレ抑制策が功を奏しない限り、長期的な反発は期待しにくい状況が続いています。つまり、スワップ収益は継続して得られる一方で、為替差損による出口の困難さが残る可能性が高いのです。

ここでの判断ポイントは以下の通りです。

  • プラスのポジションだけでも利確することで資金流動性を確保
  • リラ安が止まらない限り、無理なナンピンは控える
  • スワップ益と為替損益を含めた総合損益を常に確認する

たとえば、いったん含み益のあるロットを決済し、次のエントリーをより低い価格で行うことでスワップは継続しつつ、取得単価を見直す柔軟な戦略も有効です。

まとめ:スワップ投資は「出口戦略」と「バランス」が鍵

トルコリラのような高金利通貨でのスワップ狙いは、低レバレッジで長期保有を前提とする場合に効果的ですが、それでも為替差損のリスクとは常に隣り合わせです。ナンピンによる積み増しと、含み損益のバランスを見ながら、定期的なポジション整理や利確を戦略に取り入れることが重要です。

最も大切なのは、「いつ」「どうやって」利益を確定させるかという出口戦略を明確に持つこと。為替変動の中でも冷静に判断しながら、長期運用を有利に進めていきましょう。

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