日々の生活費が現在20万円だとして、将来的に物価が2%ずつ上昇し続けたらどうなるのでしょうか?インフレはゆるやかでも長期間にわたると家計に大きな影響を及ぼします。この記事では、実際の計算方法や金額の試算、老後設計に役立つ視点まで解説します。
物価が2%上昇し続けるとはどういうことか
2%の物価上昇は、1年間で同じ商品が2%高くなることを意味します。これを40年続けると、支出の価値は複利的に増大します。
例えば、20万円の生活費が毎年2%ずつ上がる場合、翌年は20.4万円、その翌年は約20.8万円と増えていきます。この「複利」の効果を計算に取り入れることが重要です。
40年間の累計支出を求める計算式
インフレが続く中での合計支出額は、等比数列の和を使って求めます。計算式は次の通りです。
合計支出 = 年間支出 × ((1 + 物価上昇率)^年数 - 1) ÷ 物価上昇率
ここでは、年間支出:240万円(月20万円×12ヶ月)、物価上昇率:0.02(2%)、年数:40年とします。
この場合、
合計支出 = 240万円 × ((1.02)^40 - 1) ÷ 0.02 ≒ 240万円 × 59.82 ≒ 1億4356万円
現在の物価水準で9,600万円程度の支出が、インフレを考慮すると1億4,000万円以上になる計算です。
実際の資産計画への活用例
将来の生活費の総額を試算することで、必要な貯蓄額や運用額がより明確になります。例えば、老後に公的年金以外に必要な資金をこの方法で計算しておけば、「漠然とした不安」を「明確な目標」に変えることができます。
特に20代〜40代の方は、早期から積立投資やiDeCo、NISAなどの資産形成をスタートすることで、将来のインフレに備えることが可能になります。
Excelや電卓で簡単に計算する方法
複雑な数式は難しいという方には、Excel関数「FV」や「NPV」、または無料のオンライン電卓の利用がおすすめです。
Excel関数例:=2400000*((1+0.02)^40-1)/0.02
これを入力するだけで将来の支出合計を一発で計算できます。
物価上昇を味方につけるために
インフレはネガティブに捉えられがちですが、給与の上昇や資産運用によってインフレに打ち勝つことも可能です。特に、インフレ率を上回る利回りを目指す投資や、インフレ連動債などの商品も検討する価値があります。
また、支出をコントロールしつつ、固定費の見直しや、生活の最適化を進めることも大切な視点です。
まとめ:将来の支出は想像以上に膨らむ可能性がある
物価が2%上昇し続けた場合、40年間で合計支出は約1億4,000万円にも達します。現在の20万円の生活費では足りなくなる未来を想定し、早期に対策を立てることが重要です。
将来を見据えた計画と適切な資産形成が、安心した暮らしを築く鍵となります。

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