米国株投資をしていると、株価が上昇しているにも関わらず評価損が出るという現象に戸惑うことがあります。この記事ではその理由と仕組みを、楽天証券を例にしてわかりやすく解説します。
株価が上がっても評価損になるのはなぜ?
例えば、平均取得株価が14.1ドルで、現在の株価が14.9ドルにもかかわらず評価損益がマイナスという場合、「為替変動」や「手数料」など複数の要因が考えられます。
楽天証券では、米国株の評価損益は「円換算」で表示されているため、ドル建てでは含み益が出ていても、円に換算した際に損失となる場合があります。
主な要因1:為替レートの変動
楽天証券では米ドル建てで購入した株式の損益を日本円で表示するため、為替の影響を大きく受けます。株価が上がっていても、購入時よりも円高になっていれば評価損になることがあります。
例えば、購入時が1ドル=150円、現在が1ドル=145円に円高になった場合、同じ株価でも円換算額は減少するため、結果的に損失になります。
主な要因2:購入時と売却時の為替レート差
円からドルに交換して米国株を購入する際、為替スプレッド(楽天証券では通常片道25銭)がかかります。また売却して円に戻す際にも再度スプレッドが発生します。これにより実質的な為替レートは不利になります。
この差が累積すると、株価がプラスであっても、為替による損失が上回ることがあります。
主な要因3:手数料・コストの影響
楽天証券での米国株購入時には約定代金の0.495%(税込、上限22米ドル)の取引手数料が発生します。これも含めて評価損益に反映されます。
例えば、複数回に分けて購入した場合、手数料は都度発生するため合計で数千円~数万円になることもあります。
実例:平均取得14.1ドル → 現在14.9ドルでもマイナス3万円の理由
このケースでは以下のようなことが想定されます。
- 購入時為替:1ドル=150円、評価時:145円
- 購入株数:200株 × 0.8ドル(含み益)=160ドル
- 160ドル × 145円=23,200円の含み益(円換算)
- しかし為替差損(1ドルあたり5円×14.1×200株)=約14,100円
- さらに手数料合計や為替スプレッドによるコストで計▲3万円という形になります
どう対応する?今後の投資判断のヒント
含み損の理由を把握したうえで、長期保有・為替状況の見極めを行うことが重要です。
為替ヘッジのあるETFを選ぶ、ドルのまま保有し為替タイミングを待つ、などの戦略も考慮しましょう。
まとめ
米国株の評価損益が期待と異なる理由は、主に「為替差」「手数料」「スプレッド」によるものです。
楽天証券を使った米国株投資では、表示される評価損益が「円ベース」であることを意識し、数字の裏にあるロジックを理解することが資産管理の第一歩です。

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