同じ減少幅の需要と供給でも、価格はなぜ大きく変動するのでしょうか。今回は令和4年から5年にかけての統計を元に、需要と供給、そして価格の関係を視覚的に解説します。
需要と供給の基本原理をおさらい
経済学において、価格は需要と供給のバランスで決まるとされています。需要が増えれば価格は上がり、供給が増えれば価格は下がるのが一般的な流れです。
一方、両方が同じ割合で減少した場合、価格は一定に保たれると考えがちですが、実際にはそう単純ではありません。
令和4年から5年の実データ
年度 | 需要量(千トン) | 供給量(千トン) | 価格(円) |
---|---|---|---|
令和4年 | 2648 | 2558 | 214 |
令和5年 | 2568 | 2478 | 306 |
この表から読み取れるのは、需要と供給がどちらも80千トンずつ減少している一方で、価格は92円も上昇している点です。
なぜ価格は大きく上昇したのか
理由の一つは、需給のバランスよりも市場の期待値や外部要因が影響している可能性があることです。たとえば、燃料費や人件費の高騰、輸送コストの上昇などのコストプッシュ要因が考えられます。
また、供給側が生産を抑制したことで市場の在庫が一時的にひっ迫し、価格が高騰したケースも想定されます。
グラフで見る需給と価格の関係
以下のグラフは、需要・供給・価格の変化を視覚的に表現したものです。
このグラフでは、需要と供給が平行して減少している一方で、価格が右肩上がりに大きく上昇している様子が見て取れます。
経済における価格形成の複雑さ
価格形成には、需給だけでなく、為替レート、インフレ、政策的要因、心理的要素など多くの要因が絡み合っています。
そのため、単純に供給が減った=価格が上がる、という図式だけでは読み解けないケースがほとんどです。
まとめ:価格変動の裏には複雑な要素が存在
今回のケースから学べるのは、需要と供給の量が同じだけ変化しても、市場価格はそれ以上に変動することがあるという点です。背景には、コスト上昇や消費者行動の変化などが影響しており、グラフでの可視化によりこうした構造がより明確になります。
今後も価格動向を読み解く際には、単なる数量変化にとどまらず、周辺環境や市場心理も考慮することが大切です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント