つみたてNISA(新NISA)の制度拡充により、多くの方が積立額を増やしています。特にオルカン(全世界株式インデックスファンド)への積立投資は人気ですが、「毎月30万円積み立てることにデメリットはないのか?」という不安の声もあります。今回は、余剰資金1,000万円を背景に毎月30万円を積み立てる際の注意点や潜在的なリスクについて解説します。
毎月30万円積立は資金管理に注意が必要
毎月30万円という金額は、年間で360万円に相当します。余剰資金が1,000万円あるとしても、約3年で大部分が投資に回る計算です。もし突発的な支出(医療費・転職・災害等)が発生した際に、現金が手元に残っていないと生活が困窮する可能性も。
投資と生活費のバランスを見直し、「生活防衛資金」を別途確保しておくことが必須です。一般的には生活費の6〜12ヶ月分を現金で保有しておくと安心です。
オルカン一本集中はリスク分散の観点で注意
オルカンは非常に分散性の高いファンドですが、「株式100%」であることには変わりありません。市場の暴落時には一時的に資産の大幅下落も考えられます。
たとえば、リーマン・ショックやコロナショック時には、株式インデックスファンドも30〜50%程度の下落を経験しています。オルカンも例外ではなく、そのタイミングでの含み損に精神的に耐えられるかが問われます。
新NISA制度の非課税枠には上限がある
新NISAの制度では、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円、合計1,800万円が非課税限度額です。30万円×12ヶ月=360万円となるため、約5年で非課税枠を使い切ることになります。
非課税枠を使い切った後は課税口座での運用に切り替える必要があり、その際は配当や売却益に税金がかかる点に注意しましょう。
長期投資で重要なのは「継続」と「メンタル管理」
オルカンのようなインデックスファンドは、時間をかけてリターンを得る「長期投資」に適した商品です。しかし、暴落相場で一時的に資産が減少すると「投資をやめたい」という心理が働きがちです。
たとえば、2020年3月のコロナショックでは、多くの個人投資家が積立投資をやめたり、解約した例が見られました。結果として、回復局面で資産形成に乗り遅れるという事態も。
一括投資と積立投資のバランスも検討を
余剰資金が1,000万円あるのであれば、一部を一括投資し、残りを積立に回すという選択肢もあります。一括投資のほうが「時間分散」はできませんが、「リターンの最大化」には向いている面があります。
例:500万円をオルカンに一括投資、残り500万円を毎月10万円ずつ積立といったバランス型運用も検討の価値があります。
まとめ:積立30万円の実行は「計画」と「心構え」がカギ
毎月30万円の積立は決して無謀ではなく、余剰資金がある方には有力な選択肢の一つです。ただし、資金管理・リスク分散・制度理解・メンタル維持の4点を押さえて運用することが不可欠です。
オルカン一本で進める場合でも、「出口戦略」や「暴落時の対応」をあらかじめシミュレーションしておくことで、長期投資を成功に近づけることができるでしょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント