新しく投資信託を選ぶとき、「基準価額」が高いか低いかで迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。実はこの価格自体に“お得・割高”の概念はないため、別の視点が大切になります。本記事では、基準価額の誤解を解きながら、どのような基準でファンドを選ぶべきかをわかりやすく解説します。
投資信託の「基準価額」とは?
基準価額とは、1万口あたりの時価評価額のことを指します。たとえば「基準価額15,000円」とあれば、1万口あたり15,000円の価値を持つという意味です。
これは「株価」のように見えるかもしれませんが、ファンドの価値や成長性を比較するための指標ではなく、単にその時点の価格を表しているだけです。
基準価額が高い=割高ではない理由
あるファンドが基準価額15,000円、別のファンドが8,000円だった場合、価格が高いからといって割高というわけではありません。
たとえば、15,000円のファンドが設立時から年利6%で成長し続けてきた場合、それだけ運用がうまくいっている結果であり、むしろ信頼性の裏付けとも考えられます。
価格よりも注目すべき指標
- 騰落率(成績): 1年・3年・5年の運用実績
- 運用方針: 国内株、米国株、新興国債券など投資対象の違い
- 信託報酬: 保有時にかかる年間のコスト
- 純資産総額: ファンドの規模。安定性に直結
これらの要素が、将来のリターンや信頼性に影響するため、価格より重要視すべきです。
具体例で比べてみる
仮に以下の2つのファンドがあったとします。
ファンド名 | 基準価額 | 過去3年リターン | 信託報酬 |
---|---|---|---|
Aファンド | 18,500円 | +12% | 0.3% |
Bファンド | 7,200円 | +4% | 0.7% |
このように比較すると、基準価額が高くてもパフォーマンスが良く、手数料が安いAファンドの方が投資対象として魅力的です。
初心者がやりがちな誤解に注意
「口数が多く買える=得」ではありません。たとえば、同じ3万円を投資して口数が多くても、値上がりしなければ利益は出ません。
ファンドの運用内容や将来の見込みを重視すべきで、基準価額は比較の判断軸にはなりません。
まとめ
投資信託の基準価額は、あくまで“現在の価格”であり、安いからお得・高いから損というわけではありません。
投資判断では、過去の運用成績・信託報酬・純資産総額などの「中身」をしっかり比較して選びましょう。価格ではなく価値で選ぶ目を養うことが、長期的な資産形成への近道です。

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