積立NISAで15年間運用するなら?2万円×15年と3万円→1.5万円のプランを比較解説

資産運用、投資信託、NISA

積立NISAは長期・分散・積立を活かす非課税制度として、多くの方に利用されています。特に50代から始める場合、15年程度で積立を終了するプランが現実的です。この記事では「毎月2万円を15年間積み立てるプラン」と「前半10年を3万円、後半5年を1.5万円で積み立てるプラン」を比較し、より有利な運用方法を検討していきます。

積立額のパターン比較:2つの運用シナリオ

まずは、それぞれのプランの積立総額と運用期間を整理してみましょう。

プラン 積立期間 月額 総額
① 通常プラン 15年 2万円 360万円
② 変則プラン 前半10年:3万円
後半5年:1.5万円
合計15年 450万円

②のプランはトータルの積立額が90万円多くなるため、単純な元本比較では②が有利になります。しかし、重要なのはその元本がいつ投資されているかという「時間の価値」です。

長く投資にさらされる資金が増えると複利効果が大きくなる

積立投資では「時間を味方にする」ことが鉄則です。前半の10年間に3万円を積み立てる②のプランは、より多くの資金が早く市場に投入されることになります。

仮に年利5%の運用ができた場合、10年前に投資されたお金と5年前に投資されたお金とでは、最終的な増え方に大きな差が出ます。

例:10年目に投資した30万円は、15年目時点で約38万円(年利5%)に増加。一方、14年目に投資した30万円は、翌年に約31.5万円にしかなりません。

運用益のシミュレーション(年利5%想定)

簡易的な試算をすると以下のような差が見えてきます(税引き前の想定)。

  • ① プラン:元本360万円 → 約560万円(運用益200万円)
  • ② プラン:元本450万円 → 約730万円(運用益280万円)

②のプランは積立額が多い上に、より早期から大きな金額が投資されるため、複利効果が最大限活かされるという特徴があります。

この結果からも、可能であれば②のプランの方が将来得られる資産は大きくなります。

50歳からの積立NISA活用のポイント

50代から始める場合でも、非課税で運用できる積立NISAは非常に効果的です。以下の点を意識して運用を進めるとよいでしょう。

  • 早めに多く投資する:複利効果を活かすには「早く」「多く」がカギ
  • リスクを抑えた分散投資:S&P500インデックスなど低コストで分散された商品を継続
  • 必要なら後半に減額もOK:ライフスタイルに応じて調整できる②のプランは柔軟性が高い

特に公的年金に加えて自分の資産形成を行う目的であれば、積立NISAの非課税メリットは重要な武器になります。

メンタル面の安心感も考慮する

資産形成においては、数字的な利得だけでなく、心理的な継続のしやすさも重要です。毎月2万円の一定額を積み立てる①のプランは生活に取り入れやすく、ストレスも少ないでしょう。

一方、②のプランは早期に投資額が多くなり、月3万円の出費が10年続くため、家計にある程度の余裕が必要です。無理のない範囲で、可能な限り前倒しで積立を行うというのが現実的かつ理想的な戦略です。

まとめ:前倒しで多く投資するプラン②が有利。ただし継続可能性が最優先

積立NISAにおいては、「できるだけ早く、できるだけ多く投資する」ことが運用益を最大化するポイントです。その観点で見ると、前半10年を月3万円、後半5年を月1.5万円とする②のプランは、時間を有効に使えるため有利です。

ただし、無理をして積立が途中で止まってしまえば元も子もありません。継続できる範囲で、ライフプランと両立できる積立額を設定し、着実に15年間運用を続けることが何よりも大切です。

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