経済学の基本的な考え方の一つに、将来のお金の価値を現在の価値に換算する「割引現在価値(Present Value)」という考え方があります。この記事では、20歳から30歳までの期間での収入・支出に関する典型的な経済学問題を使って、その考え方をわかりやすく解説します。
問題1:25歳から30歳まで毎年10万円が必要な場合の準備額
20歳から24歳までの5年間で積み立てを行い、25歳から30歳までの6年間に10万円ずつ必要とする場合、毎年いくらずつ貯金すべきかを求めます。
年利3%の複利を考慮すると、毎年の積立額は約105,096円になります。
この金額は、複利計算により25歳時点で必要となる金額を現在価値に割り戻し、5年間で等額積立したものです。
問題2:毎年10万円ずつ5年間積み立てた場合の取り崩し可能額
20歳から24歳の5年間で毎年10万円ずつ貯金し、25歳から30歳の6年間で均等に使う場合、年利3%の複利を考慮して、毎年使える額は約100,945円になります。
貯金した各年の金額を25歳時点での将来価値に変換し、6年間の現在価値に割り戻したうえで年額を算出しています。
問題3:25歳から30歳の収入ゼロ時に必要な貯金額
20歳から24歳までの年収が300万円、25歳から30歳までは無収入であると仮定。消費を年収の75%に抑えたい場合、6年間で必要な総額は1,350万円です。
この場合、20歳から24歳の5年間で毎年約2,947,787円を貯蓄すれば、25歳以降の消費に備えることができます。
問題4:20歳から30歳まで一定額を消費するには
20歳から24歳までは年収300万円があり、25歳から30歳までは収入がない場合、20歳から30歳までの11年間を通じて毎年一定額Cを消費したい場合の金額を求めます。
年利3%の複利を考慮すると、年間消費可能な金額Cは約1,610,644円となります。
この金額は20〜24歳に得られる収入の現在価値をもとに、30歳までの期間全体で均等に消費する設計になっています。
まとめ:将来に備えるために現在の価値を理解しよう
今回のような問題を通じて、将来必要なお金の準備や消費の設計には「割引現在価値」の考え方が欠かせないことがわかります。複利を前提とした資金計画は、日常生活でもライフプランニングでも非常に有効です。若いうちから計画的な貯蓄と投資を心がけることが、経済的な安心につながるでしょう。

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